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第7回TIAA贈賞式、グランプリのミクシィ年賀状は「時代を象徴」


会場の様子

応募作品数
 インターネット広告推進協議会(JIAA)は27日、インターネット広告を対象とした広告賞「第7回 東京インタラクティブ・アド・アワード(TIAA)」の贈賞式を、東京・表参道の青山ダイヤモンドホールで開催した。

 TIAAはインターネット広告や企業サイトなどを対象とした広告賞で、第7回となる今回は447点の応募があった。オンライン予備審査および15人の審査員による審査の結果、金賞11点、銀賞21点、銅賞33点、入賞16点、グランプリ、特別賞が選ばれた。

 贈賞式冒頭、インターネット広告推進協議会の森隆一会長は、日本のインタラクティブ広告は世界に注目されていることを説明し、「これまで国内の話題性のみで評価されることの多かった広告たちも、これからは世界共通の基準で、どれだけ多くの人々にリンクされたかで評価されるようになる」と語った。

 また、社団法人全日本シーエム放送連盟(ACC)の永田圭司理事長は、「広告業界不況の中、ネット広告には元気を感じる。この業界は日本が世界をリードしている」とコメント。また、「メディアがデジタルになったことで、あらゆる物(クリエイティブ)がつながっていき、垣根がなくなっている。ACCとしては、今後のデジタルコンテンツの発展に寄与したい」と語った。

 贈賞式では、各部門の受賞作品について入賞、銅賞、銀賞、金賞の順で紹介し、金賞を受賞した作品の制作者が登壇して、プレゼンターから表彰を受けた。グランプリには、郵便事業株式会社とミクシィが提供する「ミクシィ年賀状」が選ばれた。「ミクシィ年賀状」は、メディアタイアップ部門・プロダクトタイアップ、その他のインタラクティブ広告部門でも金賞を受賞している。


インターネット広告推進協議会の森隆一会長 審査員一同、最終審査会は10時間に及んだという

 「ミクシィ年賀状」を手がけた博報堂DYメディアパートナーズの橋本浩典氏は、「郵政事業株式会社は2008年にKDDIと共同で、相手の住所がわからなくても年賀状を送ることができる携帯電話向けのサービスを実施した。それをPCでやりたいという話をいただき、いろいろな方法を考えた」と説明。「オンライン上の友人とリアルなコミュニケーションができたら楽しんでもらえるのではと思い、それを実現するために日本一の会員数を持つ『mixi』の協力が必要不可欠だった」と話した。

 また、郵政事業株式会社の西村哲氏は、「我々のようなアナログな立ち位置の企業が、ミクシィと組むインパクトが狙いの1つでもあった。それによって、いろいろなメディアに取り上げられたが、それ以上に、年賀状とインターネットは親和性が高いことも知った。Webの世界で郵便というアナログなサービスを生かす方法はまだまだあると思う」と話す。さらに、ミクシィの担当者は、「『mixi』はコミュニケーションプラットフォームを目指しているが、リアルとネットを融合していくことがキーになると思う」とコメントした。

 TIAAの審査委員長を務めた株式会社トリプルセブン・インタラクティブの福田敏也CEO/クリエイティブディレクターは、第7回TIAAの特徴について、「モバイルでの展開、積極的な活用が見られた」と話す。「今年はモバイル部門にエントリーされている作品数が増えただけでなく、モバイルでの新しい試みや、個人が手に持っているメディアだという意味を、各受賞作品が考えていた」。さらに、「ミクシィ年賀状」について、「今の時代を象徴する贈賞だった」とコメント。「メディアの特性を生かしながら広告にしている。広告やサービスの境目がない時代になってきた。今回の受賞は、広告のなんたるかを考え直す新しいステップになるのでは」と語った。


博報堂DYメディアパートナーズの橋本浩典氏 左から、TIAAの審査委員長の福田氏、ミクシィの西村氏

関連情報

URL
  東京インタラクティブ・アド・アワード
  http://tiaa.jp/

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「ミクシィ年賀状」がTIAAのグランプリを受賞(2009/05/07)


( 野津 誠 )
2009/05/27 20:41

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