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ウェブ30周年―発明者であるティム・バーナーズ=リーが所感を発表

 ティム・バーナーズ=リー氏がウェブ(World Wide Web)を発明してから30周年を迎えた。ウェブの発明とは、httpプロトコル、HTMLによるドキュメント記述、そしてURLによる表記法の発明である。当時、ティム・バーナーズ=リー氏はスイスのジュネーブにある欧州原子核研究機構(CERN)に在籍し、組織内の研究者が情報を共有する仕組みとして考案されたものであった。それが広く一般に広まるのは米国イリノイ大学の学生だったマーク・アンドリーセン氏がGUIによるウェブブラウザーであるモザイク(Mosaic)を開発したことによる。とりわけ、インターネットの商用サービスの開始ともときを同じくしたこともあり、パーソナルコンピューターでの利用で爆発的に広まったという経緯をたどる。

 ティム・バーナーズ=リー氏はこの30年でウェブが「堕落している」とまで厳しく指摘したとも伝えられている。具体的には、犯罪やハッキング行為などの悪意ある攻撃行為、先導的な見出しなどでクリックを誘って利潤を得るという仕組み、ウェブ上でのゆがめられた言論による悪影響などについて指摘をしている。もちろん、氏が指摘すること以外に、ウェブの技術によって改善されたり、革新されたりした分野も多数あるわけだが、指摘されているような側面が目立ち始めていて、そしてそれが大きな負の影響を与えているという点について、人類にとっての課題として取り組むべき課題といえよう。

ニュースソース

  • W3C celebrates the 30th anniversary of the Web[W3C
  • WWWの父バーナーズ=リーが30周年を記念して虚偽情報撲滅へ団結を訴える[TechCrunch日本版
  • WWW誕生から30周年 Googleもロゴで祝福[ITmedia
  • ウェブの誕生から30年、予告された「死」は訪れなかった[WIRED日本版
  • ウェブの父ティム・バーナーズ=リーが「今こそ我々全員がウェブのために立ち上がる時だ」と語る[Gigazine
  • ウェブ誕生から30年--生みの親ティム・バーナーズ=リー氏が語る未来への希望[CNET Japan
  • 持続可能なデジタルの未来への責任とは、World Wide Webが30周年[TechCrunch日本版

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