ニュース

各地の“マイクロスポット”情報を整備・配信する「SPOTJAPAN.org」開始、ポケストップの元に?

まずは京都府が活用、ナイアンティックと連携

 株式会社未来ボックスは23日、位置連動ARサービスを実装したスマートフォンゲームやウェブサービスの提供事業者向けに“マイクロスポット”の情報を提供するサービス「SPOTJAPAN.org」を開始した。地方自治体や観光団体などの公的機関の協力の下、「Ingress」のポータルや「Pokémon GO」のポケストップの元になるような情報を配信する。

 マイクロスポットとは、歴史的な意味があるなど知名度のある“ビッグスポット”に対するもの。Pokémon GOのように位置情報と連動するARサービスにより、日常の中にあるちょっとした場所にも、これまで知らなかった多くの発見が隠れていることが人々の間で浸透している。

 未来ボックスでは、こうしたマイクロスポットの情報を整備・配信することが、地方自治体や観光団体などの公的機関にとって新たな観光資源となる潜在力を持ち得ると指摘。これまでとは異なるチャンネルから集客を促すなど、地域活性化につなげられるとしている。

 地方自治体や観光団体などの公的機関には無料でSPOTJAPAN.orgのアカウントを発行し、各地域のマイクロスポットの情報について、位置情報や画像、動画、音声付きでSPOTJAPAN.orgへ登録できるようにする。

 登録されたマイクロスポットの情報は、位置連動ARサービス事業者に無料で配信するという。その際に、情報の入力元やカテゴリーなどでデータを整理することで、APIやフィード、データエクスポートなど、事業者の求めるさまざまな方法で配信が可能。また、データ利用の権利なども保証される。今後は、マルチデバイス、マルチリンガル、マルチメディアでの配信を実現するため、システムの整備を進めていくという。

 8月12日、京都府知事の山田啓二氏と株式会社ナイアンティック社長の村井説人氏が会談し、その席に未来ボックスの関係者も同席。京都府が今後、ナイアンティックと観光分野での連携を行っていくことを確認したという。これを受けて未来ボックスでは、まず京都府と連携してマイクロスポット情報を整備。さらに全国の地方自治体や観光協会とも提携していく。

 なお、未来ボックスでは、階層的な権限管理に基づいたマイクロスポット情報の管理が可能な「都道府県向けパッケージ」も有償で提供予定。