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Synology、家中くまなく接続できる“メッシュ”対応Wi-Fiルーターの開発を表明
2017年10月24日 19:13
Synologyは、自社イベント「Synology 2018 Tokyo」を10月25日にベルサール六本木(東京都港区)で開催するのに先立ってプレス向けの説明会を開催し、メッシュネットワークに対応する無線LANルーター「Synology Mesh Router」の開発を表明した。
Synologyの田野久敏氏(セールスマネージャー)は、メッシュネットワーク対応製品開発の理由について「無線LANでは、壁で区切られている環境などでは、いくら製品が良くても1台だけでは到達範囲が限られる」とした。
Synology Mesh Routerでは、ルーター同士をWPSでペアリングするだけで、メッシュネットワークを自動構成できる。うち1台がWANに接続する親機として動作し、最大7台までの自動配置に対応する。メッシュルーター間は、無線LANは5GHz帯×2と2.4GHz帯×1のトライバンドに対応しており、ルーター間はユーザーが選択した周波数、または有線LANで相互接続できる。
ルーターの親機には、同社が国内提供している無線LANルーター「RT2600ac」を用いることも可能。その場合には、「ハードウェアアクセラレーションによりフィルタリングなどを行いながら高速な状態で使用できる」という。
このほか、うち1台が故障した際などには、自動的にコネクションを修復する機能が搭載されている。メッシュネットワークは、同社のルーター用OS「SRM」により管理が可能だ。
SRMでは、トラフィックの解析・レポート機能により、ECサイト上でクレジットカード番号が悪用された際などに警告。リアルタイムに発生している場合には、ボタン1つで回線を切断できる機能なども搭載する。また、NAS用OS「DSM」と同様に、アプリパッケージとしてさまざまな機能を追加できる点も特徴だ。
中でも注目のアプリとされたのが、「VPN Plus」だ。その最大の特徴はWeb VPN機能で、「タブで開いたポータルサイトに設置したウェブリンクからアクセスできる」(田野氏)といったもの。クライアントアプリをインストールすれば、SSL VPNでのアクセス機能も提供する。
また、最近までベータ版だった「Site to Site VPN」の機能が正式版となり、拠点間LANの機能を提供する。これについて田野氏は「例えばAzureとつなげば、オンプレミスとクラウドを同じネットワークに配置できる」とした。
また、VPN Plusには、リモートデスクトップの機能も新たに追加された。リモートデスクトップで操作したいPCのIPアドレスを直接を入力すれば、ウェブブラウザーからリモートデスクトップで接続して操作できるとのことだ。