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さくらインターネット、Dockerを利用したホスティングサービス「Arukas」を正式提供開始

無料プランも用意、転送量課金なし

 さくらインターネット株式会社は26日、コンテナ型仮想化技術「Docker」を利用した新たなホスティングサービス「Arukas(アルカス)」の提供を開始した。

 Dockerは、米Dockerより2013年に公開されたオープンソースのコンテナ型仮想化ソフトウエア。さまざまなOSに対応し、開発環境の整えやすさや使い勝手の良さから世界中の開発者に広く利用されている。多くのソフトウェアが初期設定済みのコンテナイメージとして、Dockerの公式レポジトリ「Docker Hub」に無料で公開されており、これらを利用することで設定の手間を省き、開発者がアプリケーションの開発のみに専念できる。

 Arukasは、Docker Hubで共有されているコンテナイメージを利用して、簡単にコンテナインスタンスを作成/起動できるサービス。直感的に操作できるシンプルなコントロールパネルで、複数台のコンテナインスタンスの管理も容易に行えるほか、サービス規模の拡張に合わせてすぐにリソースを増減できる。

コントロールパネルイメージ

 無料で利用できる「Free」プランも用意されており、1契約まで利用できる。Freeプランのスペックは、vCPUが0.1vCPU、メモリが128MB。

 有料プランは、0.1vCPU/メモリ512MBの「Hobby」プラン、0.5vVPU/メモリ512MBの「Standard×1」、0.5vVPU/メモリ1024MBの「Standard×2」プランの3種類。

 各プランとも、コンテナインスタンス1台あたりの月額基本料金は50円(税別)。1時間あたりの利用料金(税別)は、「Hobby」プランが約0.74円(月額約540円)、「Standard×1」プランが約1.48円(月額約1080円)、「Standard×2」プランが約2.96円(月額約2160円)。転送量課金はなく、料金計算は1秒単位での計算で、1円以下は切り捨てとなる。

「Arukas」の料金プラン・仕様
プラン名FreeHobbyStandard×1Standard×2
月額基本料金なし50円50円50円
利用料金/1時間0円約0.74円
(約540円/月)
約1.48円
(約1080円/月)
約2.96円
(約2160円/月)
vCPU0.1vCPU0.1vCPU0.5vCPU0.5vCPU
メモリ(RAM)128MB512MB512MB1024MB

※記載価格は税別
※転送量課金はなし
※料金計算は1秒単位で計算し、1円以下は切り捨て
※上記はコンテナインスタンス1台あたりの料金。複数台利用したい場合は希望台数に応じた契約が必要。Freeは1契約まで

 さくらインターネットでは、これまで無料で利用できるArukasのオープンβテストを実施しており、3月26日の正式提供時点で約1万ユーザーの登録となったと説明。「やりたいことをできるに変える」の理念のもと、Arukasの提供を通じて、顧客の実現したいシステム開発を支援していくとしている。