山下憲治氏が残したホームページを書籍化、「INTERNET Watch」「できるシリーズ」生みの親

　株式会社インプレスR&Dは2日、書籍「Ken's Home Page インターネット草創期に活躍した若き編集者のメッセージ」を発行した。小売希望価格（税別）は、電子書籍版が300円、プリントオンデマンドによる印刷書籍版（四六判／モノクロ／本文102ページ）が750円。

　山下氏は、株式会社アスキーを経て、株式会社インプレスの設立に参画した編集者。インプレスでは、インターネット情報誌「iNTERNET magazine」の創刊に関わったほか、パソコン入門書「できるシリーズ」や、当初メール新聞としてスタートした「INTERNET Watch」を生み出した。2000年7月、がんのため34歳の若さで亡くなった。

　山下氏が生前、インプレスのウェブサイト内で更新していた個人ホームページ「Ken's Home Page」には、自身の身の回りの体験談や社会の問題点、編集者としての心構えなどが綴られている。「Ken's Home Page インターネット草創期に活躍した若き編集者のメッセージ」は、山下氏がこのホームページに1998年7月から2000年1月まで書きためたコンテンツを1冊の書籍にとりまとめたもの。

　インプレスでは山下氏の活動を評価し、特別功労者として表彰。その一環としてこのホームページを当時のまま、17年以上経過した現在も残しているが、2017年にインプレスグループ創設25周年を迎えた記念プロジェクトの1つとして、追悼出版した。「ウェブサイトに加え、電子書籍とプリントオンデマンドの両形式で出版することで、山下氏の生きた証を後世に残し続けます。インターネット草創期を駆け抜けた山下氏の最期のメッセージ、出版活動を行う方はもちろん、コンテンツビジネスに携わる方すべてにお勧めします」としている。