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IPoE接続サービスだけを契約できる「excite MEC光 接続プラン TYPE-D」提供開始、2カ月無料で申し込みから最速1~2時間で開通

 エキサイト株式会社は、IPoE方式のインターネット接続サービスだけを提供する新プラン「excite MEC光 接続プラン TYPE-D」の提供を7月19日に開始した。月額料金(税別)は700円。

 IPv6 IPoEネットワーク経由で従来のIPv4接続も行える方式「DS-Lite(Dual-Stack Lite)」を採用することで、IPv6/IPv4双方のインターネット接続が行えるサービス。混雑ポイントとなっているPPPoE接続を回避することで、通信速度低下の課題を解消できる。

 最大の特徴は、他社プロバイダー契約のフレッツ光回線をそのまま利用しながら、IPoE接続サービスだけを追加できる点だ。

 さらに、最大で2カ月間無料で利用でき、その間はクレジットカード情報を登録する必要もない。専用ウェブサイトで、フレッツ光回線の「お客さまID」や「アクセスキー」といった必要項目を入力し、申し込みを行うだけで、早ければ1~2時間、遅くとも24時間以内にIPoE接続サービスが利用可能になる。

 IPoE IPv6へ移行しても通信品質が本当に改善されるのかどうか不安なユーザーも手軽に試すことができ、ユーザーの環境や利用時間によっては通信品質が改善されないのではないかという不安を解消できるとしている。

 なお、DS-Liteに対応するルーターなどの機器が別途必要となるが、ルーターがDS-Liteに対応しない場合でも、「Google、Facebook、YouTubeなど、IPv6にネイティブで対応しているサイトは接続可能。それ以外(IPv4接続の場合)はPPPoEの接続設定をされていれば、そのままPPPoEを経由するかたちでインターネット接続を利用できる」とのことだ。

 エキサイトでは、「よりよいインターネット回線を快適にご利用いただく」ことをサービスコンセプトに、PPPoE方式の光回線インターネット接続サービス「excite光」を提供していたが、「(インターネット接続サービスを)良い品質で提供できない時期が続いていた」という。

 そこで2017年4月、IPoE方式を採用した光回線インターネット接続サービス「excite MEC光」を提供開始。それまで顕著だった速度低下が改善していた。

 「従来は、ユーザーからの『通信が良くなった』との声で認知を広げていきたいとの戦略で、実際に評価も得ていたが、反面、ユーザーからは『本当によくなるのか分からず、(携帯電話回線とセット契約の)光コラボセットからまるごと乗り換える勇気が出ない』『回線ごとの移行は怖い』との声が寄せられていた」という。

 こうした一定の成功を背景に、その流れを加速化させるために「申し込みの障壁となるハードルを最小限に取っ払った」のが、光回線サービスとは分離したかたちでIPoE接続サービス単体で提供される新プラン「接続プラン TYPE-D」となる。

 なお、接続プラン TYPE-Dでは、VNE(Virtual Netrwork Enabler)事業者であるIIJグループのインターネットマルチフィード株式会社(MFEED)が提供するDS-Lite方式の「transix」を採用している。

 IPoE方式によるIPv6/IPv4インターネット接続サービスとしては、このほかに、日本ネットワークイネイブラー株式会社(JPNE)の提供するMAP-E方式の「v6プラス」、ソフトバンクグループのBBIX株式会社が提供する4rd/SAM方式の「IPv6高速ハイブリッド」などがある。

 エキサイトでは、MAP-E方式採用の検討も進めている。ひかり電話の利用や、ポート設定の変更可否などの柔軟度では、MAP-Eの方が上とも評価しているとのこと。今回は、回線の安定度を含めた総合的な評価により、DS-Lite方式での提供となったとのことだ。