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アクロニス・ジャパン、「Acronis Cyber Cloud」によるプラットフォームビジネスに注力

代表取締役に元Box Japanの嘉規邦伸氏が新たに就任

アクロニス・ジャパン株式会社代表取締役の嘉規邦伸氏

 アクロニス・ジャパン株式会社の代表取締役に元Box Japanの嘉規邦伸氏が新たに就任した。7月24日に行われた事業説明会では、嘉規氏はアクロニス・ジャパンが「Acronis Cyber Cloud」によるプラットフォームビジネスに注力することを発表した。

 同社は、SAPAS(Safety、Accessibility、Privacy、Authenticity、Security)の5つのベクトルによる“サイバープロテクション”をポリシーとして掲げており、ユーザーのバックアップデータの安全性の維持、プライバシーを保護するための取り組み・製品開発を行っているという。

 Acronis Cyber Cloudは「Acronis Cyber Infrastructure」「Acronis Cyber Platform」「Acronis Cyber Protection」のレイヤーで構成され、ユーザーの要望に応じて、データや管理機能を自社のデータセンターやアクロニスのデータセンターなどに分けて実装することができる。

 Acronis Cyber Infrastructureは、Acronisのデータセンターのプラットフォームと同じ構成で提供されるSDI(Software Defined Infrastructure)。その上に個々の機能をAPI/SDKとして提供できるAcronis Cyber Platformがあり、各企業独自のツールをAPI連携させて、独自のサービスを作るための役割を持つ。Acronis Cyber Platformは2019年10月リリース予定だが、パートナーの要望に応じて一部では提供を開始しているという。

 Acronis Cyber InfrastructureおよびAcronis Cyber Platform上で提供されるのが、デバイス統合管理、データ解析、アーカイブ機能などを持つAcronis Cyber Protectionになる。

「Acronis Cyber Infrastructure」「Acronis Cyber Platform」「Acronis Cyber Protection」で構成される「Acronis Cyber Cloud」

 「バックアップは今や機能のほんの一部になる。他のバックアップベンダーと違うのは、アカウント管理や利用レポート、認証管理、リセラー管理などの機能を統合したプラットフォームの提供が可能な点。日本のパートナーにサービスのプラットフォームを提供するプラットフォーマーとしての立ち位置でサポートする」(嘉規氏)

 国内市場の事業戦略としては、API連携の拡大、クラウドパートナーを現在の50社から2021年度には500社へ拡大することを挙げた。また、個人・法人によるデータの活用領域が広がる中、そうしたシステム全体を保護するための取り組みに、今後10年、注力する意向を示した。

 「アクロニス・ジャパンは2019年9月に10周年を迎える。日本は戦略的にも売り上げ面でも重要な拠点になっている。サービスプロバイダーがAcronis Cyber Cloudを最大限活用するために、日本のパートナーおよびユーザーを支援するほか、開発者コミュニティの認知度の向上に努める」と意気込みを語った。