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Avastの子会社「Jumpshot」が事業終了へ、閲覧データの第三者への販売で問題

Avast Software公式ブログより

 Avast Softwareは、子会社であるJumpshotへのデータ提供を終了し、Jumpshotの事業終了の手続きを開始したことを発表した。

 Avastのウイルス対策製品で収集されたユーザーの閲覧データがJumpshotを介して第三者に販売されているという情報が海外メディアによって報じられ、問題になっていた。2019年12月には、同社が提供するウェブブラウザー拡張機能によるユーザー情報の収集についても問題視され、FirefoxやOperaなどの公式アドオンサイトから一時的に削除されることも起こった

 Jumpshotに関する報道で「多くの人の感情を傷つけた」として、Avastのオンドレイ・ヴルチェクCEOは同社公式ブログにて謝罪のコメントを掲載。「Jumpshotの運用を直ちに終了することを決定した」と述べている。

 一方、Avastでは、「個人を特定できる情報を第三者に販売した事実は一切ない」としており、製品ユーザーおよびパートナーのプライバシー、個人情報は安全に保護・管理していると主張。ユーザーの端末から取得したデータは、大量の脅威情報を機械学習と人工知能で分析することで、セキュリティ上の問題を特定するためのものと説明している。

 また、ユーザー自身でプライバシー設定を管理・変更できる機能を提供しており、AvastのプライバシーポリシーはGDPRおよびカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)が提示するプライバシー要件に準拠していると説明する。

 Jumpshotの事業終了に伴い、データサービス終了の時期について顧客に連絡するとしている。