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マイクロソフト、11月の月例パッチ「KB3097877」について修正版を公開

Outlookやワコムのタブレット使用環境などで不具合

 日本マイクロソフト株式会社は、11日に配信した11月の月例セキュリティアップデートのうち、Windows 7およびWindows Server 2008 R2向けの更新プログラム「KB3097877」に不具合があったとして、修正版の更新プログラムを公開した。

 問題の更新プログラム「KB3097877」は、セキュリティ情報「MS15-115」として公開された脆弱性を修正するもの。マイクロソフトによると、修正版ではOutlookで特定のメールを読んだ際にクラッシュする問題と、ユーザーのログオン時に起こる問題を解決したという。

 ユーザーのログオン時に起きる問題としては、ログオン時の画面が点滅した後、真っ暗になり、操作が続けられなくなるといった例が挙げられており、類似したログオンに関する不具合もこの問題が原因だとしている。

 ユーザーからは、ワコムのタブレットなどを接続している環境において、KB3097877の適用後、Windowsを再起動すると、正常に起動できなくなるという報告が挙がっている。

 ワコムでは12日時点での情報として、起動時にペンタブレットなどのUSBデバイスを一時的に取り外すことで、Windowsの正常な起動が可能になり、Windows起動後に改めてUSBデバイスを接続すれば利用できると案内している。また、KB3097877についてはアンインストールを推奨し、マイクロソフトから提供される修正版を待ってほしいとしている。

 マイクロソフトでは、13日付で更新したサポート技術情報で、KB3097877の適用によりログオンができなくなった場合の対処法として、ワコムのタブレットなどのデジタイザーデバイスを利用している場合には、いったんデバイスを取り外して起動した後、Windows Updateにより最新版のアップデートを適用することで、問題は解消されるとしている。

 また、その他の対処法としては、PCの起動時に「F8」キーを押して「詳細ブートオプション」画面を呼び出し、「コンピューターの修復」を選択。その後、復元ポイントを利用して更新プログラム適用前の状態に戻す方法や、コマンドプロンプトを起動してコマンド入力により問題の更新プログラムをアンインストールする方法を案内している。

(三柳 英樹)