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ソフトバンク、「Pepperだらけの携帯ショップ」表参道にオープン、受付から接客までPepperが応対

 ソフトバンク株式会社は、コミュニケーションロボット「Pepper」が受付から接客まで応対するソフトバンクショップ「Pepperだらけの携帯ショップ」を、3月28日~4月3日の期間限定で表参道にオープンすると発表した。

(左から)又吉直樹さん、広瀬すずさん、小泉今日子さん、綾部祐二さん

 同ショップでは、複数台のPepperが稼働し、ユーザーの呼び込み、受付、来店目的などのヒアリング、商品紹介などの業務を分担する。契約は新規のみに限定しており、契約手続きの一部はソフトバンクショップのクルーがサポートする。

 ソフトバンクでは、Pepperのビジネス展開や最新の活用事例を集めた「Pepper World 2016」を、1月27・28日にベルサール汐留(東京都中央区)で開催する。Pepperだらけの携帯ショップは、Pepper World 2016の記者説明会で発表された。

 発表会では、Pepperだらけの携帯ショップのデモンストレーションに、ピースの又吉直樹さん、綾部祐二さんのほか、広瀬すずさん、小泉今日子さんが登場。4人は実際にPepperの接客応対を体験し、「暇つぶし」と表示されたPepperとゲームで遊んだ。Pepperが醸し出す独特の間やジョークで会場からも笑いが出ていた。

ソフトバンクショップに来店したユーザーが待ち時間に退屈しないよう、「ロボギャグ」やゲームを一緒に楽しめるPepperが出迎える
「ロボギャグ」として「ジャン、ケン、ポメラニアン」というギャグで広瀬すずさんを楽しませるPepper。会場の雰囲気に押され、広瀬すずさんもポメラニアンのポーズ

 発表会では、ソフトバンクグループでロボット事業を手掛けるソフトバンクロボティクス株式会社が、Pepperの法人モデル「Pepper for Biz」向けのアプリストア「ロボアプリマーケット for Biz」を2月22日にオープンすると発表した。マーケットで利用できるアプリは、「ロボアプリパートナー」の認定を受けた企業によって開発され、同社の審査を通過したアプリのみが登録される。

 なお、Pepper World 2016では、「未来の受付・トラベル」「未来の教育」「未来の小売」「未来の医療・介護」といったブースに分かれており、ロボアプリパートナーが開発・提供したアプリのデモンストレーションなどを実施。また、すでにPepperを導入している企業の事例も紹介している。

「未来の受付・トラベル」ブース。PowerPointを使ってPepperでプレゼンテーションできる「ロボピッチ」をベースに、訪日外国人向けの観光ガイドとして利用できる「ロボてなし」というアプリ。複数の言語のPowerPointを用意することで、日本語以外のガイドも可能。ユーザーが詳細を知りたい場合に多言語対応コールセンターと接続して会話することもできる
ヘッドウォーターズが開発した名刺交換アプリ。Pepperのカメラに名刺をかざすことで、情報の取得が可能。また、電話でアンケートを取ることもでき、Pepperに打ち込んだ電話番号にPepperが電話をかけてくる。音声で流れる選択肢から最適な番号を打ち込むことで回答できる
会社での使用を想定した受付アプリ。グループウェアなどのスケジュール管理ソリューションと連携し、あらかじめ登録した予定がPepperのモニターに表示され、来社した人は該当する予定をタップすることで受付を済ませることができる。また、同時に社員に内線をかけて受付が完了したことを報告する
ベネッセコーポレーションの育児向け教育アプリ。一緒に踊ったり、「しまじろう」のコンテンツで子供も一緒に楽しめる
英会話学習用のアプリ。あらかじめ登録した英文問題と選択肢を表示し、音声で回答できる。ネイティブな発音も日本語なまりの英語も高精度に認識できるという
Pepperアプリを開発できるビジュアルプログラミングソフト「Choregraphe」。Pepperの動きや声、各種センターをトリガーにした動作などを設定可能
医療介護専用SNS「MedicalCareStation」と連携して、在宅医療を行っている患者の情報をPepperとの会話で取得、医師間での共有を実現するデモ。Pepperが患者に「昨日は眠れましたか?」「体調はどうですか?」などをヒアリングし、それを共有する
リクルートの受付アプリ「Air Wait」とPepperの連携デモ。Pepperの画面に表示される指示に沿って受付登録が可能。電話での呼び出しにも対応する
血圧計やアクティビティトラッカーが収集したセンシングデータをクラウドにアップロードすることで、Pepperが健康状態を管理するアプリ「ウェルネス for Pepper」
MRIを解説するPepper
胎児の様子を見ることができる「エコーの部屋」
JOYSOUNDを運営するエクシングが開発した、Pepperを使ったエンターテインメントアプリ。歌のほか、クイズ、昔のニュース映像、体操など、500種類におよぶコンテンツを内包する。現在、神奈川県にある老人介護施設にて実証実験を行っており、介護スタッフの作業時間の確保、入居者とのコミュニケーションにおいて成果が上がっているという
ネスレによるPepperを使ったラテアートのデモ。Pepperに内蔵されたカメラで撮影した人物をカフェラテにプリントすることで、ラテアートが完成する
すでにPepperを導入している企業の活用例。写真はみずほ銀行の一部の店舗で実際に稼働しているもの。受付番号を使ったおみくじや、いくつかの選択肢から最適な保険を提案する機能がある。実際に、応対した客の10%以上をカウンターに送客しているという
リクルート住まいカンパニーが「SUUMO」で展開するリアル店舗「SUUMOカウンター」の一部で行っているPepperのデモ。新築マンションや注文住宅を紹介しているほか、ゲームで遊ぶこともできる。独自の会話生成エンジンを搭載しており、自由な会話を実現しているという
ヤマダ電機の一部店舗や日産自動車の一部ディーラーでもPepperが活躍している
3月28日~4月3日の期間限定で表参道にオープン予定の「Pepperだらけの携帯ショップ」を再現したデモ。待ち時間をゲームで消化したり、携帯の新規契約手続きをPepperが行う。ただし、一部スキームではスタッフが介入する

(山川 晶之)