2ch発の映画「ブラック会社~」、佐藤監督が現役大学生にエール


映画「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」のポスター

 映画「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」の試写会が2日、明治大学和泉キャンパスで開かれた。就職活動中の大学生らが見守る中で、監督の佐藤祐市氏と現役大学生のトークイベントも行われた。

 「ブラック会社~」は、2ちゃんねるの書き込みから生まれた実話に基づく物語。表向きは優良企業、しかしその実態は社員を奴隷のようにこき使う、“ブラック会社”と呼ばれる過酷な職場で働くことになった元ニートの青年が、ひとクセもふたクセもある上司や同僚との関係の中で、悩み苦しみながらも成長していく姿を描いている。

 ブラック会社に就職して奮闘するプログラマーの主人公を小池徹平が演じるほか、マイコ、田中圭、品川祐らが出演する。11月21日よりシネクイントほか全国でロードショー公開される。配給はアスミック・エース。

 トークイベントでは、資生堂から内定を得たという男子学生が、「働く理由が明確であれば“ブラック会社”でもしっかり働けるはず」と映画の感想を述べる一方で、「就活中は、『企業名 ブラック』とGoogleで検索していたが、検索結果の件数が多いと不安になった」という体験談も披露した。

 日本ヒューレットパッカードから内定を得ているという女子学生は、「以前先輩に聞いた『会社は選べるけれど、上司は選べない』という話の意味を痛感した」とコメント。その反面、「何かあるとすぐに“ブラック”と呼ぶ風潮は良くないと思う」と語った。

 また、佐藤監督は、「(主人公のように)みなさん一歩を踏み出す力を持っているはず。やりたいことがわからなければ、ぶっちゃけ、転職してしまえばいい。ただ、どんな会社でも就職してみると、そこから得るものはあるはず」と述べ、会場に詰めかけた就職活動中の大学生にエールを贈った。

佐藤監督と明治大学の学生たち「ブラック会社の意味を知っている人」と問いかける佐藤監督。半数以上の学生が挙手していた

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(増田 覚)

2009/11/2 19:53