楽天が米国進出へ、ECサイト「Buy.com」買収で


 楽天は20日、子会社の米Rakuten USAを通じてECサイト大手の米Buy.comを子会社化し、米国に進出することを明らかにした。買収金額は2億5000万ドル、買収は6月末に完了する予定。Buy.comは1400万人の顧客を有するECサイトを運営。1000社以上が商品を出品するマーケットプレイス事業も展開している。

 楽天はこれまで、EC事業のグローバル展開を進めており、すでに台湾やタイでEC事業を開始。中国でもBaidu(百度)と合弁会社を設立し、本格的な事業開始に向けて準備を進めている。今回、Buy.comを子会社化することで、米国におけるEC事業展開の基盤とする考えだ。

 楽天は今後、「楽天市場」のノウハウを活用してBuy.comの既存顧客をベースとしたマーケットプレイス事業を強化。日米間の商品の相互供給や、楽天グループのさまざまな事業とのコラボレーションなどを通じて、米国におけるEC事業を拡大・発展させていくという。

 なお、買収方法としては、Rakuten USAが買収のために米国デラウェア州法の規定に従って、100%子会社である合併準備会社を設立し、Buy.comを合併させる。合併に際してBuy.comの株主は、合併の対価として現金を受け取り、Buy.comは楽天USAの完全子会社となる。


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(増田 覚)

2010/5/20 17:00