東北大の東日本大震災アーカイブシステム、日本IBMが構築へ


 日本IBMは12日、東北大学が産学官35団体と連携して進める東日本大震災アーカイブプロジェクト「みちのく震録伝(しんろくでん)」のパイロットシステム構築に合意した。

 「みちのく震録伝」は、東北大学防災科学研究拠点が中心となり、東日本大震災を始め、過去から将来にわたる東北地方の災害に関する情報を収集。得られた知見を広く社会に提供することで、今後発生が懸念される巨大地震への対策に結びつけるためのもの。

 情報を収集・発信するアーカイブシステムは、写真、映像、音声、計測データなどの災害に関するあらゆる電子データを記録する基盤システムを中心に、電子データの登録者とその利用者が相互にコミュニケーションするためのソーシャルネットワークサービス(SNS)、データ分析・解析機能、行政・自治体・企業のシステムと連携させるAPIなどで構成される。

 日本IBMはそのパイロットシステム構築に合意し、その第一歩として、IBM製ハードウェア・ソフトウェアを活用した、電子データの共有、ポータルなどのSNS機能を実現するシステムを構築する。東北大学では産学官の協力団体とともにパイロットシステムの各機能の検証を行い、11月から構築を開始する予定。


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(川島 弘之)

2011/9/12 18:20