フリービット、デジタル機器をクラウド化するSDカード「Cloud@SD」を発売
Cloud@SD powered by ServersMan |
フリービット株式会社は15日、SDカードやUSBを利用してあらゆる機器をクラウド対応させるアーキテクチャー「Plug in Cloud」を発表し、第1弾製品となる「Cloud@SD powered by ServersMan」(以下、Cloud@SD)の販売を開始した。
Cloud@SDは、SDカードの中に通常の記録領域に加えて、CPUやメモリ、Wi-Fi通信機能、OS、プログラム領域を備え、SDカード対応の機器をクラウド対応させることができるハードウェア。USBカードリーダーを使うことで、USB対応の機器もクラウド対応させることができる。
機器側からは通常のSDカードとして認識され、SDカードに記録されたデータはWi-Fi経由でフリービットのクラウドサービス「ServersMan@Disk」と連携。オンラインストレージとしての利用のほか、クラウド側で画像や動画を加工し、さらにTwitterやFacebookのような他のサービスと連携できる機能を提供する。
また、スマートフォン向けにも、Cloud@SDと連携するアプリ「Cloud@Phone」を提供。Cloud@SDとWi-Fiで直接通信してデータをダウンロードし、SNSに投稿する機能などを提供する。
SDカードとしての容量は8GBで、IEEE 802.11b/g/n準拠の無線LAN機能を搭載。カード自体が無線LANのアクセスポイントとなるアクセスポイントモード、カードを無線LANネットワークに接続するインフラモードに加えて、カード同士が自立ノードとしてクラウド経由で直接データのやりとりを行うM2Mモードを備える。
カード内にCPUやメモリ、Wi-Fi機能を備え、クラウドやスマートフォンと連携 | Wi-Fiはアクセスポイントモード、インフラモード、M2Mモードを備える |
SDカードとしては容量8GB、Wi-FiはIEEE 802.11b/g/nに対応 | 各種機器をクラウド化することで、様々な分野への応用が可能 |
フリービット代表取締役社長の石田宏樹氏は、既に「Eye-Fi」や「FlashAir」といったWi-Fi機能を持つSDカード製品もあるが、Cloud@SDはそれ自体がコンピューターであるため、たとえば既存の電力メーターをスマートメーターにするといった、カメラだけでなく様々な機器に対応できる製品だと説明。デジタルカメラに装着してWi-Fi経由でスマートフォンからTwitterに写真を投稿するデモや、SDカード対応のホワイトボードに装着して書いた内容をクラウド上にアップロードしてサーバー上で画像を加工するデモ、Cloud@SD内のプログラム同士が直接通信を行うデモを披露した。
フリービットでは、Cloud@SDを企業向けに販売する。既に一部の企業に対してプレセールスを開始しており、複数企業での採用が決定しているという。
コンシューマー向けには、フリービットグループのエグゼモード株式会社が、aigoの製品にCloud@SDをバンドルして販売する。プロジェクター機能付きのカメラ「AHD-X1」とCloud@SDのバンドル製品は3万1290円、フィルムスキャナー「FS-901」とCloud@SDのバンドル製品は2万50円、スキャナー「ScanBit MFS-60」とCloud@SDのバンドル製品は1万4800円。いずれも6月1日発売で、ServersMan@Diskの使用権も付属する予定。
スマートフォンのアプリからCloud@SD内の写真を参照 | SDカード対応のホワイトボードとクラウドを連携するデモ |
エグゼモードから発売予定のCloud@SDバンドル製品 | フリービットの石田宏樹代表取締役社長 |
関連情報
(三柳 英樹)
2012/5/15 20:04
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