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NHK、8Kスーパーハイビジョンの地上波長距離伝送実験に成功

 日本放送協会(NHK)は20日、8Kスーパーハイビジョンの地上波での長距離伝送実験に成功したと発表した。

 実験では、熊本県人吉市のNHK人吉テレビ中継局に設置した実験試験局から、圧縮した8K信号をUHF帯1チャンネルで送信。現在の地上デジタル放送のエリアと同程度となる27km離れた地点でも、8K信号を良好に受信できることを確認した。

 実験試験局では、超多値変調技術(4096QAM)と2つの偏波(偏波MIMO技術)を利用することで、地上デジタル放送の約4倍にあたる伝送容量91.8Mbpsを実現。映像符号化にはMPEG-4 AVC/H.264を用いて、8K信号を伝送した。

 NHKでは今後も研究開発を促進し、8K地上波放送の早期実現に向けて取り組んでいくとしている。

今回の実験試験局と現在の地上デジタル放送の比較
受信点の外観と受信した8K映像

(三柳 英樹)