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地図が苦手な人向けAR道案内アプリ、海外バージョンの「MapFan AR Global」

 インクリメントP株式会社は5日、ARを使った徒歩専用ナビゲーションアプリ「MapFan AR Global」をリリースしたと発表した。iOS 7.0以上のiPhone 5s/5c/5/4sに対応する。通常価格は200円だが、リリース記念キャンペーンで3月25日まで無料。

「MapFan AR Global」使用イメージ

 iPhoneのカメラを通じて写し出された実際の風景の上に目的地までのルートを投影し、矢印や距離などを示して道案内をしてくれる。ナビの開始後、ずっとiPhoneを前方にかざしたまま歩く必要はなく、ポケットに入れていても曲がり角に来ると音やバイブで知らせてくれるため、要所要所でiPhoneをかざし、どちらに進むかARで確認すればよい。

 インクリメントPでは、「地図が読めなくても目的地にたどり着ける」「直感的に進む方法が分かって迷わない」のが特徴だとしている。なお、iPhoneを横持ちで使うと全画面がAR表示となるが、縦持ちであれば上半分をAR画面とし、下半分に地図を連動して表示することが可能だ。

 これと同じ仕組みの“地図が苦手な人向け”ナビアプリは、対応エリアが日本国内のみの「MapFan eye」がすでに提供されていた。MapFan AR Globalはその名の通り、対応エリアを世界に拡大したものだ。主に英語圏の都市で利用することができ、海外旅行や出張に活用できるとしている。

 ただし、MapFan eyeとMapFan AR Globalでは、機能面などで細かい違いがある。まず、MapFan eyeではインクリメントPが自社で整備している「MapFan」の国内地図データを使っているが、MapFan AR GlobalではApple製マップだ。そのため、スポット検索機能がフリーワード検索のみといいた制約があり、検索できるスポットも国内ほどはきめ細かではないようだ。目印となるコンビニ店/ファストフード店のAR画面におけるアイコン表示も、MapFan AR Globalでは行われない。

 また、中国などでは、そもそもApple製マップでルート検索が機能しないため、MapFan AR GlobalでのARナビは利用できないという。ただし、そうした地域であっても、細かな道順は示さないものの、目的地までの方角だけをARで表示することは可能だとしている。

 ユーザーインターフェイスが英語となっている点も注意が必要。これは、日本だけでなく世界でMapFan AR Globalを販売するため。オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールのApp Storeでも、MapFan AR Globalを提供する。

(永沢 茂)