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「Yahoo!天気」10年来のお天気マークが新デザインに、“予期しない雨”に遭わないためのレーダー機能拡充も~スマホアプリが刷新

 ヤフー株式会社は22日、無料で提供している「Yahoo!天気」のスマートフォンアプリをリニューアルした。推奨OSは、iOS 7.0以上とAndroid 2.2以上。

 Android版が2010年に、iOS版が2012年にそれぞれリリースされて以来、初めての大きなリニューアルだという。ただし、“お天気アプリ”という性質上、シンプルに天気情報が分かることが重要だとし、従来からのシンプルな画面はそのままに、操作性の改良や機能強化、レスポンスの向上を中心としたアップデートを図った。

メイン画面(iOS版)
メイン画面(Android版)

 その中で見た目に最も大きな変化は、晴れや曇、雨などを表す天気マークのデザインだ。同アプリのリリース以前からヤフーで10年以上も使われているのではないかというデザインが今回リニューアルした。具体的には、柔らかな立体感のある以前のデザインから、今風のフラットデザインになり、例えば曇マークなどはクラウドサービスのアイコンのような印象になった。

 設定したエリアの天気予報を表示するメイン画面は、従来、1日ごとの予報を表示するタブと、3時間ごとに表示するタブがあったが、リニューアルにより、後者が「1時間ごと」へと変更。より細かい時間単位での天気予報を参照できるようにした。あわせて、1時間ごとのタブでも降水確率の表示を追加している。従来の3時間ごとのタブでも1時間あたりの降水量予測(mm/h)を表示していたが、降水確率を行動基準にしているユーザーが多いことに配慮したという。

 なお、1日ごと・1時間ごとを切り替えるタブは、従来の画面上段から中段へ移動。傘を持った状態などでも片手でアプリを操作しやすいよう、親指の届きやすい位置にしたとしている。

メイン画面(災害発生時)
「1時間ごとの天気」タブ画面(Android版)

 “予期しない雨”に遭わないための機能強化・追加も図った。「雨雲ズームレーダー」画面では、気象庁の「高解像度降水ナウキャストレーダー」による前後1時間の雨雲の位置・強さの観測結果・予測を地図上に表示するが、従来はウェブビュー画面での表示だったものが、アップデートによりネイティブアプリ化された。「Yahoo!地図」アプリ上での雨雲表示と同様に、地図の拡大・縮小がスムーズに行えるようになったほか、地図の回転表示にも対応している。

 さらに、Yahoo! JAPAN IDでログインすることにより、6時間後までの雨雲の予測を確認できるようになった。これは、高解像度ナウキャストレーダーの情報ではなく、降水短時間予報の情報を雨雲ズームレーダーのUIに統合したものだという。これにより、1時間前から現在までの観測結果と現在から1時間後までの予測は5分ごと、1時間後から6時間後までの予測は1時間ごとに更新されるかたちになる。なお、解像度は、30分後までが250mメッシュ、30分後から6時間後までが1kmメッシュとなっている。

雨雲ズームレーダー(iOS版)
雨雲ズームレーダー(Android版)

 新機能として、雨雲の接近を通知する機能を追加した。雨雲の動きに基づいたアルゴリズムにより、だいたい30分後に雨が降り出すと予想される場合にプッシュ通知してくれるもので、自宅や職場などあらかじめアプリに設定したエリアの予想が通知される。さらにYahoo! JAPAN IDでログインして使用すれば、移動中であっても、GPSに基づく現在地に追従するかたちで通知を受けられうようになる。

雨雲接近のプッシュ通知(iOS版)
雨雲接近のプッシュ通知(Android版)

 「Yahoo!天気・災害」サービスマネージャーで気象予報士でもあるヤフー株式会社メディアサービスカンパニーの田中真司氏は、昨今、天候がシビアになり、集中豪雨などによる気象災害も多くニュースで報じられる状況の中、Yahoo!天気アプリでは情報の見やすさ・分かりやすさに重点を置いて開発していると説明。今回拡充した雨雲ズームレーダーの情報も「誰が見ても分かる」としており、豪雨による災害がニュースになる前に、こうした情報をユーザーがそれぞれアプリで事前に確認することで、自身の身を守る行動につなげてほしいとしている。なお、今回のリニューアルでは、アプリの起動速度やレスポンスといった動作の快適性にもこだわり抜いたとしている。

(永沢 茂)