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JR東日本グループのポイントを共通化する「JRE POINT」スタート、まずは首都圏の駅ビル31館から

 東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)は23日、同社グループの共通ポイントサービス「JRE POINT」を開始した。

 同日より「アトレ・アトレヴィ」「ボックスヒル取手」「シャポー」「テルミナ」、3月1日からは「グランデュオ」のポイントを共通化し、JREポイントカードを発行する。今後、ビューサンクスポイント、Suicaポイントとの共通化も行う予定。

 JRE POINTは、利用額100円ごとに1ポイントが貯まり、1ポイントは1円として利用できる。ポイントの有効期限は2年間。

 JRE POINTサービスの開始に合わせて、7000万円相当のJREポイントをプレゼントするキャンペーンを実施する。期間は2月23日~3月31日。入会かつウェブサイトへの登録で100ポイント、テルミナカード、グランデュオ立川カード、グランデュオ蒲田カードからの切り替えで100ポイント。さらに、ウェブサイトに登録の上、1000円(税別)以上の購入で、3000万ポイントを購入者数で山分けするキャンペーンに最大4回参加できる。なお、アトレカード、アトレビューSuicaカード、ボックスヒルズカードは手続きの必要なく、JREポイント会員としてウェブサイトで登録できる。

グループ共通ポイントでユーザーに使いやすいサービスへ

 23日に都内で行われたセレモニーでは、JR東日本執行役員事業創造本部部長の松崎哲士郎氏、株式会社野村総合研究所上級コンサルタントの安岡寛道氏が登壇した。

 従来、JR東日本グループ内のポイントサービスが24種類と多岐にわたっていた理由として、駅ビルの成り立ちの違い、地域の違いがあるとう。しかし、グローバル化の時代に合わせてポイント共通化を実現することで、ユーザーに使いやすいサービスを目指した。松崎氏は「JR東日本グループのポイントは、それぞれ還元方法が異なり、メリットを感じにくい。まずはバラバラになっていたものをまとめることで身近に使ってもらうことが目的。“貯まりやすい”“使いやすい”“分かりやすい”ポイントサービスにしていきたい」と意気込みを語った。また、駅ビル以外に鉄道との連携に関して、ユーザーの声を聞きながら採用する考えもあるとした。

 安岡氏は日本におけるポイントサービスの市場動向とJREポイントの関係について分析。現在、一億総ポイント会員化の社会となり、企業が発行するポイントは年間1兆円規模になるという。「消費者に欠かせないポイントサービスの成熟化時代において、特徴的な戦略が必要。今回行われる共通ポイント陣営参加によるグループ自前化により、ポイントが貯まりやすく、ユーザーとしても使いやすいものになる」と述べた。

JR東日本グループ内のポイントは24種類、会員数は約1800万人
まずは首都圏の駅ビル31館から導入する
新たに採用される各カードのデザイン
ウェブサイトに登録することで、ポイント数やキャンペーン情報を確認できる
JR東日本執行役員事業創造本部部長の松崎哲士郎氏
株式会社野村総合研究所上級コンサルタントの安岡寛道氏

(磯谷 智仁)