やじうまWatch

Xのフィードに不快なポストが多いのは「怒りの反論でエンゲージメントが高まるため」との論文

 Xの「おすすめ」にユーザーにとって腹立たしいコンテンツが多く配信されるのは、反論によりエンゲージメントが高まるため、という研究論文が発表された。

 この研究論文は、米科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載されたもの。Xがユーザーの「おすすめ」ページを生成するアルゴリズムは、他の多くのSNSと同じくエンゲージメントに最適化されているものの、ユーザーの明示的な価値観と、アルゴリズムが増幅しやすいコンテンツの価値観の間には、全体的に負の相関があるという。例えば、気に入らない政治家のプレスリリースなど腹立たしいポストを目にし、返信欄でそれを批判すると、そのユーザーの価値観と無関係にエンゲージメントとみなし、そのユーザーにさらに腹立たしい政治家のポストを送りつけてくるというわけ。

 Xの「おすすめ」のアルゴリズムはエンゲージメントが大きくなると予測されるポストを表示するようになっており、返信は特に大きなエンゲージメントと判断される。ただ、一般にエンゲージメントとはポジティブな意味での「結び付き」を表す言葉だが、Xのアルゴリズムにおいては、ポジティブでもネガティブでもユーザーの返信はエンゲージメント、という扱いになる。このことから、気に入らないポストを見掛けるたびに反論を書き込んでいる人は、「反論相手へのエンゲージメントが高い」として扱われてしまっているわけだ。

 なお、米国で行われたこの調査では、共和党員よりも民主党員に対して、怒りを煽るコンテンツが多く提供されている傾向が見られたという。この原因は不明だが、この研究論文について報じている海外メディア「404 Media」では、「Xには全体的に右派的なコンテンツが多いのかもしれないし、民主党員は自分が同意できないポストに反応する傾向が強いのかもしれない」としている。