Torによる匿名通信にネイティブ対応したデュアルSIMタブレットが登場

　クラウドファンディングサイトのIndiegogoに登場した7インチタブレット（ファブレット）が一部で注目を集めている。「BOSS Phone」と名付けられたこのタブレットは、Android 5.0を採用、解像度は1920×1200ピクセルと、ハードウェアのスペック自体は平凡で、特徴的なのはデュアルSIMカードスロットをサポートしているくらいなのだが、注目すべきなのはセキュリティ機能。実はこの製品、匿名通信のプロトコルであるTorをサポートしており、通信経路を匿名化できるのが最大の特徴。AndroidであればOrbotをインストールすることでアプリケーションレベルでTorによる通信は行えるが、本製品はファームウェアレベルでTorをサポートするという、通信経路を他人に知られたくないユーザーのための製品なのだ。出荷は10月とかなり先であること、また決して安くはないことから、現時点ではまだ金額ベースで10％程度だが、Tor対応製品は知名度が上がるに従って伸びる傾向にあるだけに、残り2カ月でどこまで数字を伸ばせるかに注目だ。

◇BOSS Phone: Worlds First 7inch Dual SIM Tor Phone（Indiegogo）
https://www.indiegogo.com/projects/boss-phone-world-s-first-7inch-dual-sim-tor-phone
◇Orbot: Mobile Anonymity + Circumvention（The Guardian Project）
https://guardianproject.info/apps/orbot/
◇Tor（Wikipedia）
http://ja.wikipedia.org/wiki/Tor