テレワークグッズ・ミニレビュー
第169回
これでネジザウルスが不用に!? 本気で“なめないドライバー”Wera、PB SWISS、アネックスは何が違うのか?
2026年10月9日 17:49
前回、エンジニアのネジザウルスの出番をゼロにするドライバービットを紹介したところ、非常に大きな反響があった。というか、皆さんのネジザウルス愛がスゴい!! コメントを見ていると全シリーズ持っているとか、それだけネジの頭をなめて(ドライバーのかかる溝がつぶれて回せなくなること)痛い思いをしている人が多いのだろう。だが、まずはそもそもなめないのが重要だ。そんなわけで今回はネジザウルスを不用にする、なめにくいドライバーを掘り下げていきたい。
今回取り上げるのは、いわゆる手回しドライバーだ。特に今回は、写真での比較を多用しているので、写真が見えない場合は【全ての画像を見る】といったリンクをチェックしてほしい。
さて、前回の記事のコメントで、Wera(ヴェラ)のドライバーがなめにくい、というコメントが多くあった。筆者はもっぱらPB SWISS TOOLS(以下PB)のドライバーを愛用しているので、Weraは実際に使ったことはなかったし、ならば比較してみるか、という気持ちになった。
筆者が工具にハマり始めた30年近く前だと、Weraはまだ知名度は高くなかったと思う。当時、千葉県にファクトリーギアという工具専門店ができて、それまで高級工具はガラスケースの中にしまわれているのが普通だったところ、ここのお店では直接触れるというので、クルマ好きの仲間と訪れたのは懐かしい思い出だ。
中でもドライバーは最初にファクトリーギアで買った工具だと思う。いくら一流工具はいいと言われてもなかなか高価で手が出しにくい中、せっかくだしドライバー1本ぐらいはと買って帰った。当時は高級ドライバーといえばPBが人気で、使用頻度の高いプラスの2番を1本だけ購入して帰ったが、これが工具沼にハマる第一歩となった。
それまではドライバーでネジをなめることはときどきあったし、なめるとドライバーの刃先がダメージを受けて、ますますカムアウトしやすくなる、という悪循環。ところがPBはネジにピッタリフィットしてカムアウトする気配がない。カムアウトしないから刃先も痩せないし、だからいつまでも使える、と結局20年ぐらい使い続けた。その間、国内メーカーからもカムアウト防止機能付きのドライバーなどが出て、いろいろ試したこともあったが、結局PBが一番気に入っていて、次もPBに買い換えた。
そんなわけで、Weraはいいという話は聞いたことはあったものの、自分で使う機会がなかった。加えて、昔のカムアウト防止機能にあまりよい印象が無かったのもあって、食わず嫌いだった、というのもある。
ただ、先日アネックスのダイヤモンド龍靱ビットを使って、ちょっと見方が変わった。今時のカムアウト防止機能は結構スゴいかも、という気がしてきた。がぜんWeraのカムアウト防止機能付きドライバーにも興味が沸いてきたのだ。
PB SWISS TOOLS vs Wera vs アネックスで比較!!
ということで今回比較するのは、筆者が長らく愛用しているPBの最新モデル スイスグリップEVOと、Weraからは、読者から推す声が多かったレーザーチップ、加えてWeraのもう1種類のカムアウト防止機能であるダイヤモンドドライバー、そして最後に国内メーカーからアネックスの差替式ダイヤモンドドライバーを用意してみた。
まずは製品の説明から。
PB SWISS TOOLS スイスグリップEVO
2025年に登場した新モデル。マルチクラフトグリップ、スイスグリップと継承してきた樽形のグリップをベースに、ゆるやかに三角形に近づけたような形状で、従来の形状より手になじみやすく、約25%高いトルクがかけられるという。
刃先は特別なカムアウト防止加工はされておらず、とにかく精度を追求している。刃先が黒っぽいのはメッキをしていないため。これも精度を求めた結果で、メッキの厚みで精度が落ちるのを嫌ったのが理由。といっても最近のドライバーは先端にメッキしていないものがほとんどだが。あとは軸にバネ鋼ベースの特殊素材を使うことで弾性に優れるというのもポイントだろう。
Wera レーザーチップドライバー
読者からなめにくいと推す声が多かったドライバー。Weraはかなりバリエーションが多くて、ステンレスタイプなどもあるが、今回はスタンダードなレーザーチップを選んでいる。
Weraの特長の1つがそのグリップ形状。上下が細く、真ん中が太い変わった形状だが、これは柔らかいボールをグッと握りしめたときの手のひらの内側の形状に合うように作られているのだという。ただ、他にボールグリップタイプも用意されていて、これは日本市場に向けて開発されたものだそうだ(日本では人気のボールグリップだが、世界的にはマイナーなのだ)。
そして刃先だが、レーザーチップでは、レーザー加工によるギザ歯が施してあって、その凹凸でネジに食いつくことでカムアウトをしにくくしている。先端に凹凸を持たせたドライバーはこれまでにもあったが、レーザーでというのがポイントなのだろう。
Wera ダイヤモンドドライバー
グリップはレーザーチップと同じWera特有の形状だが、色が青になる。刃先はレーザーによる加工は無く、代わりに人工ダイヤの粒子をコーティングしているというもの。レーザーチップより耐久性に優れるが、価格としてもレーザーチップより少しお高め。
シャフトの根本が六角になっていて、レンチをかけて大トルクで回すこともできる。
アネックス 差替式ダイヤモンドドライバー
国内メーカーのアネックスの製品。その名のとおり差し替え式のビットを装着して使うタイプで、付属のビットはプラスの1と2の両頭タイプとなっている。
グリップ形状はボールグリップタイプ。ラチェット機構などは持たないが、同社からはラチェット機構付きのグリップも出ているので、それらと組み合わせてもいいかもしれない。ちなみにビット単体でも販売されているが、Amazonだとセットの方が実売価格が安い。
ダイヤモンドの粒子で食いつきをよくするというのはWeraと同じ発想だが、こちらはダイヤモンド粒子入りのメッキをしているような形。そのため刃先だけでなく全体がダイヤモンド粒子入りということになる。刃先にメッキというと精度の心配があるが、無電解ニッケルメッキという非常に薄いメッキを採用。そしてなにより安い。これでどこまで他のドライバーに太刀打ちできるのか、気になるところだ。
フィリップスプラスドライバーとJIS規格のドライバーは違う?
さて比較する前に、しばしばドライバーの話題で語られる、日本はJIS規格なので、海外製のドライバーだと合わない、という説について掘り下げたい。筆者自身、長らくスイス製のPBのドライバーを使っていて全く問題を感じていないので、実感として気にしたことがなかったのだが、せっかくならと調べてみた。
実は世界にはドライバーの規格がいろいろある。
プラスドライバーの元祖は1932年、アメリカのジョン P. トンプソンが発明した十字のシンプルな溝を持つスクリュードライバー。その特許がヘンリー F. フィリップスに譲渡され、1936年に現在まで繋がるフィリップスプラスドライバーが登場する。ドライバーのサイズをPH1、PH2などと表記するが、PHとはPhilipsのことを指す。
そして1949年、日本では、JIS規格で定めた独自のプラスドライバーが作られる。
日本のJIS規格とアメリカ生まれのフィリップスドライバーは、同じように見えて微妙に違いがある……らしい。というのも、海外のユーザーの間では、日本車やシマノの変速機をイジるならJIS規格のドライバーを使わないとなめる、という声が散見される。
で、そこで語られる違いというのが、まず、先端の徐々に細くなっていくところの角度。フィリップスのほうが鋭角で先端が長く、それと比べるとJISのほうが鈍角で短い。また、十字の交差する部分の形状も、JISが純粋な十字に近いのに対して、フィリップスのほうは交差部分に丸みを持たせたような形になっている、というのがよく語られる話だ。
要は、JISドライバーのほうが先端が短く、そしてJISネジも、それに合わせて浅く作られているので、そこに先の長いフィリップスドライバーを挿すと、奥まで入らず掛かりが甘くなってカムアウトしやすくなる、ということだ。
逆にフィリップスネジにJISドライバーを挿した場合は、底までは届かなくても力のかかる外周部分がちゃんとハマるのでほとんど問題にはならないという。つまり日本で普通に売られているJIS規格対応のドライバーを使っていれば、ネジの規格を意識させられる機会はないというわけだ(そういえば昔スナップオンのドライバーはアメリカのASME規格なので合わないという話を聞いたことがあった)。
ただし、ドライバーの規格については、調べれば調べるほどにいろいろな説が出てきて、真偽の分からない情報も多い。
前回の記事のコメントで、プラスドライバーがカムアウトするのは、過大トルクがかかった時に締めすぎを防ぐための正常な機能だ、というコメントがあった。
確かにフィリップスドライバーに関して、過大トルク時にカムアウトするように設計されている(対してJIS規格にはその機能がないのでカムアウトしにくい)、といった解説はあちこちで見られた。
ただ、フィリップスの特許にそういった記述はなく、カムアウトしやすいのは単なる設計上の問題(ミス)だ、という説もある。工具メーカーでも言うことが違うので、本当のところは分からない。他にもこういった真偽不明の情報があふれていたので、いろいろ調べてみたものの、本稿では深追いするのは避けておきたい。
だが、実は工具の規格も時代で少しずつ変わる(おかげでまたややこしくなるのだが)。というわけで、現在の状況を紹介したい。
工具メーカーTEKTONのウェブサイトにまとめられた情報が分かりやすいので以下に引用させていただくと、現在のプラスドライバーの規格は、国際的に統一される傾向にあって、フィリップスドライバーの生まれたアメリカのASME規格(ASME B107.600-2016)も、国際規格のISO(ISO 8764-1:2004)も、日本のJIS規格(JIS B 4633:1998)とほとんど同じになっている(主な違いは公差の幅で、規格の古いJISが一番広い)。
ちなみに明確な違いとしては、先端の部分の処理だ。プラスドライバーは先に行くほど細くなっているが、先端の部分は尖っているわけではなく、角度を落とした緩やかな円錐になっている。そしてこの角度がJISだと17~19°とされているのに対して、ISOやASMEでは0~19°となっている。0°でもいいということは、つまりここを平坦にしてしまってもいい、というのがISOとASMEの規格だ。
また、十字の羽根の部分、ネジに引っかかる部分が刃先から何㎜まで平坦である必要があるか、というのも、JISは3.7mm以上という基準なのに対してISOが4.37mm以上、ASMEが4.83mm以上と、ISOやASMEのほうが基準が厳しくなっている。
刃先の形はどれだけ違うのか、写真で比較
ということで、海外メーカーのPBやWeraとJISのアネックスで刃先の形状はどれほど違うのか、刃先の部分を比較してみたい。そこで、角度をできるだけそろうようにして撮影したものを横並びで比較したのが以下の写真だ。ただし手作業なので多少のずれはご了承いただきたい。
こうして比較してみると、JIS規格に合わせたアネックスと比べて、PBもWeraもほとんど違いがないのが分かる。
分かりやすくするために線を加えたのが以下の画像だ。拡大してフルHD+相当のサイズ(1920×1280)でも見られるようにしてあるので、興味のある方は拡大してみて欲しい。
まず先端の角度と長さ。写真に引いた2本の赤い線を見れば先端の長さがほとんど同じのが分かると思う。加えて青い線は、アネックスの角度にそろえたものだが、こちらもPB、Weraともにほぼ同じと言えるだろう。
一番の違いは先端の突起の具合で水色の線。アネックスがもっとも角度が大きく、Weraはその半分ぐらい、そしてPBに関しては完全にフラットになっている。JIS規格には適合しないがISOやASMEなら0°でもOKだ。
あとドライバーの羽根の部分の角度。上下の赤い線の間での角度を比較してみたところ、若干だがアネックスの角度が大きい印象。ただしアネックスは緩やかな裾広がりになっているので、ネジにかかる先端部分の角度に限定すれば、ほぼ違いはなさそうだ。
気になったのは、十字を成型するために四方向から切削しているが、その形状だ。アネックスもWeraも2段階の角度をつけて切削されているし、JISでもISOでもそうなっているのだが、PBはそこがなめらかな弧を描いている。WeraはISO規格に合わせているというがPBについては、世界中の規格に合うようにできていると言っているので、実のところ特定の規格に厳密に合わせる気が無いのかもしれない。PBはマイナスドライバーがISO規格に適合していないと明言してまで独自の形状を貫いているので、そういう社風なのだろうか。
JIS規格のネジに挿した時の具合を比べてみた
続いてネジの頭にドライバーを挿したときの様子を撮影した。ネジはJIS規格のもの。写真では分からないが角材の手前側を持ち上げてあって、ガタがある場合は写真奥側に柄が傾く(つまり手前側がすき間が大きくなる)ようにしている。
ちなみにプラスねじの十字の溝の横に点があるのがJIS規格ネジの証。ただし、点がないからといってJISネジじゃないかというと、そんなことはないのがややこしいところ。
まずはJIS規格のアネックス。見てもらえば分かるがピッタリだ。先端までメッキされているとはいえ、極薄メッキなので精度に影響はないようで、十字の端までピッタリとフィットしている。さらにダイヤモンドの粒子でガッチリかみ込むので、ドライバーが傾くようなこともない。
続いてPB。こちらもしっかりフィットして手応えもある。ただし写真で見てみると、アネックスと比べると若干外縁部分にすき間がある。ダイヤモンドなどカムアウトを防ぐ機能がなにもないので、アネックスと比べるとかみ込む感じがなく、斜めになっていることで自重でわずかに傾いてしまっている印象だ。
次にWeraのダイヤモンド。こちらも同じくダイヤモンド粒子を使ったアネックスに似た印象で、ピッタリとフィットした上でしっかりと摩擦でかみ合っている。写真で見ると若干アネックスよりすき間の影が大きいような気もするが、先端部分の色がやや暗いのでそう見えているのかも。やはり今のISO規格のドライバーであれば、JISネジに使っても問題はなさそうだ。
最後にWeraのレーザーチップだが、見てもらえば分かるとおり、かなり浮いてしまっている。浮いてしまうので傾きも大きくなって、余計すき間が目立つ、という悪循環になっている。ピッタリとフィットしない理由は、レーザーで作られた凹凸だ。使い込んでいくとこの凹凸が削れてなくなってくるので、そうするともっとフィットするようになるはず。逆に言えば新品だからこそバリ山の凹凸が邪魔をしてこのような結果になったのだろう。
続いてネジの保持具合を比較した。ドライバーの中には、磁力でネジを保持するタイプもあるが、今回比較したドライバーはいずれも磁化されていないタイプ。磁化されていると、ネジの近くにある他の金属に引っ張られたり、地面に置いたら砂鉄が着いてしまったりと結構不便なことも多いので、磁力無しでネジが保持できるというのは、結構な魅力といえる。筆者が最初にPBのドライバーで感動したのもそこだ。
磁化されていないタイプではあるが、さらに磁石では付かないステンレス製のネジを使って検証。こちらも写真を見てもらうのが早いが、いずれもネジを保持するどころか、ネジ側を持って本体をぶら下げても大丈夫なぐらいしっかりと保持してくれた。
ただし、比べてしまえば、先端に特別な加工のされていないPBが圧倒的に弱く、雑に扱えば落ちてしまう。実のところ、30年近く前に買ったマルチクラフトグリップのほうがビスに吸い付く感じは強かった気がする。
そのほかの3本は多少振ったところで取れる様子はなく、ガッチリと食いついていて引っ張らないと外れないぐらいだ。ただし比べてしまうと、Weraのレーザーチップは、最初に少し強めに押し込む必要があった。アネックスとWeraダイヤモンドはピッタリはまって面でグリップしているのに対して、レーザーチップは点で噛みついている感じだ。
かなり硬めのネジを締めると、出てきたのは刃先よりグリップの違い
最後に実際にネジを締めたり緩めたりしてみたい。
木材に対して、細めのコーススレッドを下穴無しで締め込むのと、細めの下穴に5×50mmの太くタッピングビスを締め込み、そして抜き取るという作業をやってみる。順番が変わって恐縮だが、ここからは使い慣れたPB、JIS規格のアネックス、Weraのダイヤモンド、レーザーチップの順で試す。
まずは細いコーススレッドだが、いずれのドライバーもまるで問題なし。まったくカムアウトする気配もないし、細身だからスルスルはいっていくしで、正直書くことがない。
次に5×50mmのタッピングビスの打ち込み。下穴は開けたとはいえ木が割れそうなぐらいかなりきつい締め込みだったが、結論から言えばカムアウトすることはなかった。まぁ新品で刃先の摩耗もないし、押す力7:回す力3というセオリーを守っていれば、このクラスのドライバーでカムアウトすることはそうそうないだろう。
そしてこの検証で気になったのは、グリップの形状だ。こうした作業だと、回す力が大きくなるので、その分押しつけるほうもしっかりと力をかける必要があって、グリップの差が気になった。
まずPB。新しいEVOではグリップ形状が変わって、従来より部分的に太く握りやすい三角形に寄せた形になった。押し込むお尻の部分は滑りのよい樹脂製で、側面の握る部分はすべてすべりにくい素材と、指のかかる溝がある。長らく愛用してきた従来のPBと比べても違和感がなく、それでいて手になじむ正常進化という感じだ。
グリップの外径が大きい方が回転方向の力は入れやすいが、従来モデルよりピークの外径が大きくなっているので、その分力が入れやすい。だが、ここまで長いネジだとさすがに最後のほうは大変だった。
次にアネックス。日本で人気のボールグリップタイプだが、実は世界的には全然評価されてないらしい。そして実は筆者もそんなに好きではない。昔、父親がベッセルのボールグリップドライバーを買ってきて、なんて使いにくいのかと思った。あの頃はまだ子供で手が小さかったのもあるのかもしれないが、デカくて持ちにくいと思ったものだ。
だが、今回のような重い作業だと、「いいな、コレ」と思えた。お尻の部分が丸く大きいので手のひらで強く押しつけられるし、ボール部分が外径も大きいので、回す力も大きくかけられる。ただしボールグリップは早回しがしにくいと個人的には感じている。
今回は検証のため最後まで標準のグリップでやったが、アネックスから「クイックボール」というラチェットドライバーハンドルが出ているので、それに替えれば使い勝手は大幅に向上するはずだ。
続いてWera ダイヤモンドドライバー。Weraはこの奇妙な形のグリップが特長だが、こうした大きい力が必要な状況だと、このグリップの形状がとてもしっくりくる。実のところ今まで店頭などで持ったときに、このグリップの良さがよく分からなかったのだが、今回初めてその良さが分かった。これはいい。
ただし同時に残念にも感じてしまった。というのが、グリップの色の付いている部分は滑りにくい素材でできてるのだが、黒い部分は樹脂で滑りやすいのだ。グッと握ったときに指先がかかる先端のほうや、一番外径が大きくて力かかけられる部分が滑りやすい樹脂なので、形はすごく良いのに手が滑ってしまう。これはおそらくだが、メカニックグローブなどをして持つ前提なのかもしれない。
最後にWeraのレーザーチップ。こちらもグリップの形状はダイヤモンドドライバーと同じだが、実は日本市場向けにボールグリップタイプも出ているので、レーザーチップはボールグリップでの印象をお伝えしよう。
アネックスと同様のボールグリップだが、こちらのほうが全体的に細身なので、筆者としてはこちらのほうが好みだ。外径が小さくなる分、最大トルクは弱くなるかもしれないが、ボール部分の全周にわたってくぼみがあるので、指がかかって力を入れやすい。さらに柄の先端のほうも細身になっているので、早回しもしやすく、これはこれで結構いい。また、こちらは通常のグリップと逆で黒い部分が滑りにくい素材になっているので、素手で作業しても滑りにくいのもいい。独特な形状のWeraの通常グリップもよかったが、どちらも魅力があって甲乙付けがたいところだ。
タイプ別オススメはどれ? そしてWeraのセットが安い!!
そんなわけでかなり長くなってしまったが、結論から言えば今回紹介したドライバーはどれもオススメできる。Weraは今回初めて使ったが、さすがは評価されるだけのことはあって、カムアウトしにくさもスゴいし、そしてグリップがよかった。
ただ、レーザーチップは、その凹凸ゆえにせっかくの精度が無駄になっている感じでちょっともったいない気がした。それに加えてその凹凸の摩耗が結構早い。最後に写真で見て欲しいが、今回50mmという長くて太めのタッピングビスを締めて、緩めてとやったのだが、それだけで最初にあった黒い模様が消えはじめてしまった。指で触るとまだザラついた感じはあるので、まだまだ使えるとは思うが、PBのように何十年も使えるものではないと思った方がいいだろう。
その点同じWeraでもダイヤモンドドライバーのほうが、耐久性は良さそうだ。ただ、口コミを見るとこちらもそれなりに表面のダイヤが削れてしまうらしい。ただ、刃先の精度は高そうなので、コーティングがはげたところでまだまだ精度の高いドライバーとして使い続けることはできそうに感じる。
機能性やコスパで言えば、アネックスが最適解だろう。使った印象としては、刃先の具合はWeraのダイヤモンドドライバーに勝るとも劣らない印象だ。ビット全体をダイヤモンド粒子入りのメッキで覆っているので、メッキが剥がれることはまずないとのこと。ダイヤモンドの食いつきがどこまで持つかは不明だが、刃先の精度が高いので、その後も長く使えそうだ。そして両頭ビットになっていて、もう片方がプラスの1番というのもいい。おもちゃの電池のフタなど、プラスの1番が必要なことは一般の家庭でもときどきあるが、これ1本あれば1番もカバーできるから、そこまで工具にコダワリがない人でも、これ1本を家に置いておくのはオススメできる。
さらに言えば、アネックスのラチェットドライバーを組み合わせるのがオススメだ。両方合わせるとWeraのダイヤモンドドライバーと同じぐらいの価格になってしまうが、プラスの1番と2番の2本買ったと思えばまだ安い。
最後にPB。個人的には長らく愛用しているしプッシュしたい製品ではある。ただし、今回の他の製品と比べると、特にカムアウトしにくい加工のないPBは、やや見劣りしてしまうというのが本音だ。ただし、使用後の刃先を見てもらえば、きれいに面で当たっているのが分かる。実際、筆者も長らくPBドライバーを愛用してきて、そのライフの長さは保証できるし、精度が高いので、正しい使い方をしていれば、まずカムアウトすることはない。Amazonの実売で1本1500円程度と普通のドライバーよりは価格が高めだが、1本で長く使えることを考えれば、コスパでもアネックスを上回るかもしれない。
そして最後に紹介したいのだが、実はWeraのレーザーチップのセット(Wera 限定 9点ボールグリップセット)がエヒメマシンというショップでやけに安く売っている。プラスの2番の通常グリップ、ボールグリップ、そして短いスタッビドライバー、通常グリップのプラス1番、マイナスドライバーの6.5と3.0、トルクスの20と25の計8本にネジホルダーがセットでAmazonでの実売価格が6971円(記事執筆時点)と、単純に割れば1本1000円以下という高コスパ。人気のWera レーザーチップを試してみたい、ボールグリップと比べてみたい、と言う人にはなかなかお買い得なセットだと思う。
そんなわけで、最後の最後まで悩ましい情報盛りだくさんだが、ぜひ好みのドライバーを手に取ってほしい。
INTERNET Watch編集部員やライター陣が、実際に使ってオススメできると思ったテレワークグッズをリレー形式で紹介していく「テレワークグッズ・ミニレビュー」。もし今テレワークに困りごとを抱えているなら、解決するグッズが見つかるかも!? バックナンバーもぜひお楽しみください。























































