ネットアークは1日、企業・大学・行政機関などの法人向けP2P監視サービス「P2P FINDER」を10日より開始すると発表した。初期費用は10万円からとなっており、月額費用は大学向けが30万円、企業・行政向けが60万円から。
P2P FINDERはネットアークが独自開発したシステム。国内で多く利用されているP2Pファイル交換ソフトである「Winny」と「WinMX」を対象に、自動的にノードを探索している。調査方法は、P2Pファイル交換ソフト上で擬似的にキーワード検索を行なうソフトウェアを利用して、実際にノードと通信してノード数を集計する方法と、P2Pファイル交換でもっともよく流通するファイルのダミーを実際に公開し、アクセスを試みてきたノードを集計する方法の2種類の手法を用いて行なっている。同社では6月頃よりP2P FINDERを実稼動させており、毎月ノード数や回線種別統計数値などの関連数値を公開している。
法人向けサービスでは、ユーザーから要請のあったネットワークIPアドレスブロックをP2P FINDERに登録し、そのネットワーク上でのP2Pファイル交換ノード情報(時刻とIPアドレス)を収集する。
収集したノード情報は集計・統計化した上で担当者に毎週メールで通知される。万が一問題があった場合には、ネットワーク内部の技術面でのアドバイスや弁護士チームによる法律面でのサポートもオプションで行なうという。
ネットアーク社長の松本直人氏は「P2Pファイル交換ソフトの急激な普及により、企業や学校ネットワーク内における情報漏えいや違法行為が深刻化している。これにより、多くの法人がネットワーク内でのP2Pファイル交換ソフトの使用を禁止しているが、ファイアウォールやIDS装置をすり抜けるソフトも出現していることから徹底が難しくなっている。P2P FINDERを利用することによって、そのような状況を改善したい」と語った。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.netarc.jp/service.html
・ WinnyやWinMX利用者の58%がADSLを利用している~ネットアーク調査(2003/09/01)
・ ネットアーク、8月1日時点でのWinnyとWinMXの利用者数は56万ノード(2003/08/04)
( 大津 心 )
2003/10/01 13:29
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