東京電力グループ6社が組織するデジタルCATV放送実験協議会は、光ファイバを利用した通信と放送とを1台のセットトップボックス(STB)で提供するサービスの実証実験を3月24日より6月30日までの期間で実施する。
今回の実験は、埼玉県新座市でテプコケーブルテレビに加入するユーザーのうち約20世帯を対象に行なわれるもの。通信サービスでは、パワードコムが最大100Mbpsのインターネット接続サービスのほか、IP電話サービス、VODサービスを提供。一方、放送サービスはテプコケーブルテレビが担当し、モニターは地上デジタル/BSデジタル/CSデジタル放送の合計46チャンネルが視聴できる。
実験ネットワークは、パワードコムとテプコケーブルテレビのセンターからモニター宅までを結んだ2芯の光ファイバにより構成。モニター宅には、日本ケーブルラボの仕様に準拠した機能とIPベースでのVOD視聴が可能な機能を一体化したSTBを設置し、1台のSTBで通信・放送の2つのサービスが同時に提供される。なお、使用する光ファイバは東京電力が本実験用に設置したもので、同社光ファイバサービス「TEPCOひかり」で提供している光ファイバネットワークとは異なる。
デジタルCATV放送実験協議会では、本実験を通じて光ネットワークを利用した放送と通信サービスにおける技術・運用面の確認やSTBの操作性、ユーザーニーズなどを把握、検証する。その上で東京電力グループでは、保有する光ファイバをCATV事業者などに提供を行なうなど、CATVサービスのデジタル化および高度化を図っていくとしている。
|
実験ネットワーク構成図
|
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.tepco.co.jp/cc/press/04032301-j.html
テプコケーブルテレビ
http://www.tcat.co.jp/
■関連記事
・ 東京電力、高速PLC設備の設置許可を総務省関東総合通信局より取得(2004/03/22)
・ オプティキャスト、「スカパー!対応光ファイバーTV」をサービス開始(2004/02/26)
・ 光ファイバ回線を利用したケーブルテレビ放送サービス「K-CAT eo T.V.」(2003/11/21)
( 村松健至 )
2004/03/23 19:38
- ページの先頭へ-
|