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ネットアーク、P2Pやブログのコンテンツ伝播能力を競うコンテスト


 ネットアークは、9月1日から30日にかけてP2Pソフトやブログなどを通じてコンテンツを流通させるコンテスト「バイラル・チャレンジ!」を開催すると発表した。一般ユーザーの参加を受け付けており、9月20日までWebサイトからエントリーできる。結果発表は10月の予定で、独自の指標「バイラル度」が最も高かった参加者には商品として1万円相当の音楽ギフトカードを贈呈する。コンテストを通じてP2Pソフトのネットワークを監視し、コンテンツが流通する実態やP2Pソフトのメディアとしての伝播能力、著作権者と利用者双方にとっての最適な著作権管理などを調査する狙いだ。

 バイラル・チャレンジ!は、ネットアーク指定の音楽ファイルをP2Pソフトやブログなどを利用して、参加者が他のユーザーに対して、「開封してもらえるファイル」をどこまで配布できるかを競うコンテスト。用意される音楽ファイルはロックバンド「MYST.」による楽曲。著作権保護のためDRMを導入しており、Windows Media Player 9でのみ再生できる。

 ファイルの伝播方法にはP2Pソフトのほか、ブログや掲示板といったWebサイトによる配信、メールやインスタントメッセンジャーによるファイル転送などを想定。ただし、今回のコンテストではP2Pソフト「Winny」の利用は禁じた。ネットアークでは、「ファイル中継する機能を搭載するWinnyは、意図しない権利侵害を及ぼす可能性があるため」としており、P2Pソフトを利用する場合は実質的に「WinMX」による配布を推奨している。

 流通させたファイルが再生されると、配信元となった参加者のIDとファイルを開いたユーザーのIPアドレス、日時といったデータがコンテスト事務局のサーバーに転送される。こうしたデータをもとに参加者のIDごとにユニークなIPアドレスを集計し、「バイラル度」を測定。より高いバイラル度のユーザーが優勝者となる。

 ネットアークでは、国内では100万人から150万人のユーザーがP2Pソフトを利用していると推定している。しかし、「大変残念なことにP2Pファイル交換ネットワーク上で、著作権侵害などの権利紛争が後を絶たない」という。P2P監視技術を持つ同社では、不正コンテンツの流通を監視する一方で、P2Pネットワークのあり方を模索。コンテストを通じて「インターネット上に生まれたP2Pという新しいメディアの潜在能力を損なわずに、最適なコンテンツ管理・流通方法を評価したい」としている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.netarc.jp/press/2004-08-23.html
  イベント情報
  http://www.netarc.jp/viral-challenge/viral-event.html

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( 鷹木 創 )
2004/08/23 18:29

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