独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)のセキュリティセンターは14日、年末年始にかけてウイルスメールやフィッシング詐欺などに注意を呼びかける「年末年始警報」を発表した。
IPAでは、世界的に年末年始には「お楽しみメール」として添付ファイル付きのメールがやりとりされることが多くなることから、これらのメールを装ったウイルスメールの感染について警告している。ユーザーに対しては、安易にメールの添付ファイルを実行しないこととともに、メールを出す際にも安易にファイルを添付しないように呼びかけている。
また、11月に出現したウイルス「Bofra」のように、Internet Explorerの脆弱性を利用して、メールの本文に記載されたリンクをクリックすることで感染するタイプのウイルスもあることから、「添付ファイルを不用意に実行しなければ感染しない」という常識は通用せず、OSやWebブラウザに最新のセキュリティ修正プログラムを適用するとともに、ウイルス対策ソフトを導入することを推奨している。
ウイルスメール以外には、銀行などの企業からのメールを装って偽のWebサイトに誘導しようとする、フィッシング詐欺を目的としたメールについても注意が必要だとして警告している。11月には日本語によるフィッシング詐欺メールが登場しており、今後はさらに巧妙化したメールが登場する可能性が高いことから、クレジットカード番号や有効期限などの確認を求めるメールが来たとしても、正しいことが確認されている電話番号やWebページなどからメールの内容が本物であるかの確認を行なうよう呼びかけている。
このほか、システム管理者に対しては、年末年始でシステム管理者が不在の間にウイルス感染や攻撃などの被害が拡大する可能性があるため、セキュリティ対策を再度確認することや、休暇中にPCを持ち帰るユーザーも多くなることから、年明けの出勤時にPCのウイルスチェックを徹底するなどの対策を呼びかけている。
関連情報
■URL
年末年始警報(IPAセキュリティセンター)
http://www.ipa.go.jp/security/topics/alert161214.html
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( 三柳英樹 )
2004/12/14 18:45
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