東京高等裁判所は23日、ニッポン放送のフジテレビを割当先とする新株予約権発行を差し止める仮処分に対して、ニッポン放送が行なっていた保全抗告について、抗告を棄却する決定を下した。この決定を受けて、ニッポン放送では新株予約権の発行を中止すると発表した。
ライブドアは、2月8日にニッポン放送株式の35%を取得したことを発表。これに対してニッポン放送は、2月23日にフジテレビを割当先とする新株予約権の発行を取締役会で決議し、ライブドアは新株予約権の発行差し止めを東京地裁に求めた。東京地裁は3月11日に新株予約権の発行を差し止める仮処分を決定し、3月16日にはニッポン放送の意義申し立ても却下しており、ニッポン放送は東京地裁の決定を不服として東京高裁に仮処分の保全抗告を行なっていた。
ニッポン放送では今回の東京高裁の決定について、「当社の正当性を確信しておりましたが、認められずまことに遺憾です。今後の対応について検討してまいります」とコメント。また、新株予約権については発行を中止することを明らかにした。
ライブドアでは今回の決定について「東京高裁の判断は極めて妥当なもの」とコメントした。また、フジテレビとは業務提携の可能性などについて担当役員レベルでの協議を行なっており、今後はさらに協議を進め、ニッポン放送およびグループ会社の企業価値を高めていきたいとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(ニッポン放送、PDF)
http://www.jolf.co.jp/company/IR1242/PDF/2005_3_23lose.pdf
ニュースリリース(ライブドア、PDF)
http://finance.livedoor.com/disclose/tmp/231708b0_20050323.pdf
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( 三柳英樹 )
2005/03/23 20:00
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