マイクロソフトは15日、月例セキュリティ修正プログラム(パッチ)に合わせて、4月に公開した「MS05-019」など3件のパッチを更新した。
MS05-019は、リモートでコードが実行される恐れがある最大深刻度“緊急”の「TCP/IPの脆弱性」を修正するパッチだが、適用後にWindows 2000でスループットが4分の1になる不具合や、Windows XPやWindows Server 2003などでネットワーク関連の不具合が相次いで発生していた。
こうした問題に対して、マイクロソフトでも技術情報「890345」「897656」「898060」などで対応策を掲載していたが、MS05-019の問題を修正するプログラムについては公開していなかった。その後、月例パッチを補う情報サイト「Security Advisory」で、6月の月例パッチでMS05-19を再リリースすると表明していた。
マイクロソフトによれば、今回の再リリースで修正された不具合は技術情報「898060」に関わるもの。MS05-019を適用したWindows Server 2003/XP Professional/2000 Serverでは、クライアント・サーバー間で接続できない可能性があるという不具合だ。
具体的にはターミナルサーバーへのアクセスやファイル共有アクセスが不可能になるほか、WANを介したドメインコントローラのレプリケーションにエラーが発生する。また、Exchangeサーバーは、ドメインコントローラに接続できなくなる。この問題は、Windows Server 2003 SP1を適用した場合にも発生する可能性がある。
マイクロソフトではこのほか、2002年7月に公開されたSQL Serverなどに関する「MS02-035」、2005年2月公開の.NET Frameworkに関する「MS05-004」といったパッチも更新。以前のバージョンのパッチをインストールしている場合でも、更新したパッチをインストールするよう推奨している。
関連情報
■URL
マイクロソフトのセキュリティ情報ページ
http://www.microsoft.com/japan/security/
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( 鷹木 創 )
2005/06/15 19:36
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