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楽天の三木谷浩史社長
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楽天は26日、TBSの株式を買い増し、発行済株式の19.09%を子会社を通じて保有することになったと発表した。
楽天は10月12日に、TBSの発行済株式の15.46%に当たる2,938万株を約880億円で取得し、TBSに対して経営統合を申し入れたことを発表。今回、さらに約230億円をかけ、約3,627万株(発行済株式の19.09%)まで買い進めた。
会見を行なった楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長は、「経営統合を成就させるためには株主の賛成が必要。我々は賛成の側なので、15%よりは19%の方が(経営統合の)可能性が高くなると判断した」と買い増しの理由を説明した。
TBS側からは、これ以上株を買い増さないよう要請されていた件については、「(株式は)市場性のあるもの。交渉の進捗に関わらず、どうして買ってはいけないのか。正直に言ってよくわからない」と述べた。また、今後さらにTBS株を買い増すかどうかについては「マーケットに影響があることなので一切答えられない」(国重惇史副社長)とした。
また、TBSでは20%以上の株式取得者が現われた場合に発動できる買収防衛策を発表している。三木谷社長は、TBSの買収防衛策は投機目的などの「濫用的買収者」を対象としており、楽天はこれには当たらないと説明。また、経営統合による企業価値の向上を提案しており、敵対的買収にも当たらないと主張した。
楽天が最近になって放送との融合を進めるのはなぜかという質問には、「2005年はインターネットとテレビが非常に近づいた年と考えている。光ファイバの普及やShowTimeの成功など、変化は急速に起こっている。3年もすれば『三木谷の言うことは正しかった』と思ってもらえるのではないか」と答え、経営統合を行なうことでネットとテレビの融合がより確実な形で行なえると主張した。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.rakuten.co.jp/info/release/2005/1026.html
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( 三柳英樹 )
2005/10/26 21:59
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