千葉県市川市は8日、同市が配信しているメールマガジン「いちかわ夢マガジン」の読者1,449人に対して、メールで感染を拡大するウイルス「Netsky.D」を添付したウイルスメールを2月3日昼頃に配信していたことを明らかにした。
Netsky.Dは2004年3月に見つかったウイルスで、添付されたウイルスファイルの拡張子が「.pif」であったり、件名が「Re:Hi」「Re:Thanks!」「Re:Re:Re:Your Document」などであることが特徴だ。すでに多くのウイルス対策ソフトで対応済みだが、今回は「いちかわ夢マガジン」読者のPCが感染。そのPCから配信されたウイルスメールを「いちかわ夢マガジン」配信サーバーがメールマガジン用原稿として受信し、読者宛にウイルスメールを配信する結果になった。
市川市によると、通常「いちかわ夢マガジン」の原稿は専門の入力フォームから送信しており、メールで投稿する仕組みではないという。ところが、配信する原稿を受け付けてしまうメールアドレスがメールマガジンのメールヘッダに記載されていたため、アドレスを読み取ったウイルスにより、ウイルスが添付したメールが送信された。メールマガジン配信サーバーの運営を委託されていた日本気象協会によれば、メールヘッダに投稿用メールアドレスが掲載されていたのは「設定ミス」だという。
市川市では、ウイルスメールを安易に開かないよう注意を呼びかけるとともに、配信サーバーを含むシステムを見直す。「いちかわ夢マガジン」の配信は10日から再開するが、当面は日本気象協会の運営する配信サーバーではなく、市川市が管理するサーバーを利用する予定だ。また、日本気象協会ではシステム改修に際して、原稿を受け付ける機能だけでなく、ウイルスが添付されているような危険なメールは配信しないなどメール配信の機能についてもセキュリティを強化するとしている。
関連情報
■URL
市川市を装ったメールウィルスにご注意ください
http://www.city.ichikawa.chiba.jp/osirase/
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( 鷹木 創 )
2006/02/09 18:58
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