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「YouTube」日本から212万人が訪問、平均利用時間は米ユーザーを上回る

英語サイトとしては「異例な利用率」がネットレイティングスの調査で判明

 米国の無料動画投稿サイト「YouTube」への日本からの訪問者が約212万人に達し、リーチでは米国並みになっていることがわかった。また、平均訪問頻度や平均利用時間は米国ユーザーを上回っているという。ネットレイティングスが27日に発表した、3月の月間インターネット利用動向調査の結果から明らかになった。

 ネットレイティングスによると、YouTubeへの日本からの訪問者数は2005年12月に20万1,000人だったが、2006年1月には75万4,000人、2月には150万5,000人と増加。3月には212万1,000人に達した。絶対数では米国からの訪問者数776万人には及ばないが、リーチに換算すると日本が5.2%、米国が5.4%となり、米国並みになっている。「全内容が英語で提供されているWebサイトとしては、異例な利用率」と指摘している。

 さらに、1人あたりの月間平均訪問頻度は米国が2.7回に対して日本は3.2回、同じく平均利用時間は米国が24分3秒に対して日本は33分37秒で、いずれも日本が上回った。

 訪問者は若年層が多く、19歳以下が全体の37%を占めていたという。また、YouTubeへの流入元となっているサイトは、ブログ、mixiなどのSNS、Flash専門ポータルサイトなどが上位に並んでおり、「日記や投稿のクチコミやリンク集などを通して個別のビデオクリップが紹介されるため、サイトが英語であるかどうかを意識せずに視聴するケースが多いと考えられる」としている。

 ネットレイティングスの萩原雅之代表取締役社長兼チーフアナリストはYouTubeについて、「日本のテレビ番組など著作権上の問題があると思われる動画が多数投稿されているため、あまり表立って紹介されていないのが実情。しかし、急速な普及実態が明らかになったことで、今後、コンテンツ流通をめぐる議論にも影響を与えそうだ」と指摘。その一方で、YouTubeが日本でも米国並みに浸透している点について、「映像コンテンツの魅力に国境のないことを証明している」と述べている。

 ネットレイティングスが毎月発表しているインターネット利用動向調査は、「Nielsen//NetRatings」が提供しているインターネット利用動向調査サービス「NetView AMS」のデータに基づいたもので、家庭のPCからのアクセスデータをとりまとめている。


【追記 16:25】
 なお、同データによると、日本でリーチがYouTubeと同程度のサイトとしては、5.25%のソニーコーポレートサイト(sony.co.jp)や5.3%の日経BP社(nikkeibp.co.jp)などがあり、ドリコム(drecom.jp)やNTTドコモ(nttdocomo.co.jp)、JAL(jal.co.jp)などよりもYouTubeのリーチのほうが若干上回っていたという。サードレベルドメインまでの順位では、YouTubeは133位に入っている。


「YouTube」の訪問者数とリーチの日米比較(米国のデータは「Nielsen//NetRatings US Report」による)

関連情報

URL
  ニュースリリース(PDF)
  http://csp.netratings.co.jp/nnr/PDF/Newsrelease04272006_J.pdf
  YouTube(英文)
  http://www.youtube.com/

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( 永沢 茂 )
2006/04/27 14:04

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