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「Google Earth 4」ベータ版公開、日本語に一部対応


「Google Earth 4」ベータ版
 米Googleは12日、「Google Earth 4」ベータ版を公開した。このバージョンでは一部で日本語にも対応しているほか、Linux版も発表された。衛星画像解像度の向上など、多くの改良点も含まれている。

 Google Earthはこれまで英語版しか存在しなかったが、今回初めてフランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語に完全対応した。この中にはGoogle Earthに含まれるローカルサーチ、ナビゲーション、ジオコーディング、各国における地元の地名にも対応しているということだ。

 さらに、実際にこのバージョンをインストールしてみたところ、ユーザーインターフェイスの一部は日本語で表示されたほか、地名検索やローカルサーチでも一部日本語で行なうことができた。また、Google Earth 3ではWindowsで日本語などマルチバイトのユーザー名を使用している場合にナビゲーションの一部が表示されなかったり、地図情報を保存できないというバグが存在していたが、Google Earth 4ベータ版ではこの問題が発生していないようだ。ただし完全なローカライズではないため、レイヤー情報や地図情報の部分ではまだ日本語に対応しているとは言えない。

 新たに公開されたLinux版は、カーネル2.4以上、glibc 2.3.2以上などの条件で動作する。GoogleではUbuntu 5.10、Fedora Core 5、Debian 3.1、Red Hat 9などの環境で動作を確認したとしている。また、Mac OS X版もユニバーサルバイナリで提供されている。

 Google Earthで見られる衛星地図画像も大幅に改善された。これは先週末以来観測されていたことだが、今回正式に発表された。それによるとGoogle Earthが提供している情報量はほぼ4倍にまで増加し、現在では地球全体の20%以上を高解像度画像で提供しているという。これは200カ国・地域で車、家などが視認できるということだ。これにより約20億の家屋、地球の人口の約3分の1以上の地域をカバーするようになったとGoogleでは推定している。これらの衛星画像はDigital Globeによって提供された1ピクセル当たり70cm解像度の画像を使用している。なお、さらに高解像度画像が提供されている場所では1ピクセル当たり10cmのところもあるという。

 Google Earth 4では、Googleが買収して改めて公開した「Google SketchUp」への対応も強化された。Google Earthではこれまで町並みの中に立体画像を表示できていたが、Google Earth 4からは立体の上にテクスチャ画像を貼り付けることができるようになった。これによってGoogle SketchUpで作成した建物などの側面にリアルな模様や絵などを貼り付けることができ、より正確な情報を見られるようになった。

 このほか、GoogleではGoogle Earth 4ベータ版以外にもGoogle Maps APIの改良、Google Earthで使用していた地図情報を提供するための「.KML」ファイルをGoogle Mapsでも使用できるようにしたこと、さらにGoogle Mapsの地図データを企業内で利用できるようにするための有料ライセンスを含む「Google Maps for Enterprise」をあわせて発表した。


関連情報

URL
  ダウンロードページ(英文)
  http://earth.google.com/download-earth.html
  製品概要(英文)
  http://earth.google.com/earth4.html
  ニュースリリース(英文)
  http://www.google.com/press/pressrel/geoday.html

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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/06/13 11:52

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