国際レコード産業連盟(IFPI)は27日、P2Pファイル共有ソフト「Kazaa」の開発元であるオーストラリアのSharman Networksと主要レコード会社が和解に達したと発表した。これにより、レコード会社が米国とオーストラリアにおいてSharman Networksに対して起こしていた著作権侵害訴訟は終結する。
IFPIによると、Sharman Networksは今回の和解により、レコード会社に対して「相当な金額」を支払うことに合意したという。また、Kazaaでは今後、著作権侵害ファイルをユーザーが流通できないようにするフィルタリング技術も導入する。
一方、Sharman Networksでは、今回の和解によって、ライセンスされたコンテンツをKazaa上で広く流通させるための道が開かれると説明。同社のNikki Hemming CEOも、合法的なコンテンツ配信やファイル交換の市場において重要な役割を演ずることがKazaaのゴールだったとし、「我々がコンテンツプロバイダーと共同で、消費者やアーティスト、企業の利益のために活動していくことが和解によって確かなものになる」とコメントしている。
関連情報
■URL
IFPIのニュースリリース(英文)
http://www.ifpi.org/site-content/press/20060727.html
Sharman Networksのニュースリリース(英文)
http://www.sharmannetworks.com/content/view/full/323
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( 永沢 茂 )
2006/07/28 16:31
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