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Opera無料化によるブラウザ売上の減少は16%にとどまる~第2四半期決算


ノルウェーのOpera Software A.S.Aは21日、2006年第2四半期決算を発表した。前年同時期に比べ総収益は29%増加と好調で、デスクトップブラウザからネットデバイス向けブラウザへの進出が順調に推移している様子だ。

 Operaは2005年第3四半期に、それまでシェアウェアとして販売していたブラウザを無料化。Googleにトラフィックを誘導することを目的とした契約を結ぶビジネスモデルに転換し、そのことが収益に与える影響に注目が集まっていた。しかしその影響は比較的穏やかであることが明らかになった。

 ブラウザ無料化以前のブラウザに関連する売上は2005年第2四半期で697万クローネ(約1億2,900万円)だったが、今回発表された2006年第2四半期では587万5,000クローネ(約1億900万円)と、約16%の減少にとどまっている。総収益に対するブラウザ売上が占める割合は、前年同期は17.25%だったのに対して、今期は11.25%にまで減少し、携帯電話などネットデバイス向け売上が成長を助けている。

 携帯電話向けのブラウザ市場では、2006年第2四半期に720万台の携帯電話がOperaをプリインストールした状態で出荷されており、1年前に比べて118%の増加となる。日本国内では「ニンテンドーDSブラウザー」がOperaから発表されたほか、米国で発売されるSonyのパーソナルコミュニケータ「mylo」にもOperaがデフォルトブラウザとして採用されることになった。

 その結果、ネットデバイスからの売上はOperaの総収益の9割近くを占める4,633万8,000クローネ(約8億6,000万円)にまで成長し、前年同期に比べて39%も増加。総収益も1年間で29%増加し、5,221万3,000クローネ(約9億6,900万円)に達した。


関連情報

URL
  ニュースリリース(英文)
  http://www.opera.com/company/investors/finance/2006/2Q06.dml

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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/08/22 12:04

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