ブログサーチエンジンの米Technoratiは6日、2006年10月時点のブログの動向に関する調査結果を同社公式ブログで発表した。この中ではブログの増加率や人気あるブログの特徴、使用されている言語など、興味深いデータが明らかにされている。
まずブログの数については、Technoratiが追跡しているプログ数は5,700万にも達した。2006年第3四半期中には毎月300万、1日あたりでは10万のブログが作られる計算になる。特にこの中にはTechnoratiが「splog」と呼んでいるスパムブログも若干含まれているが、同社はこれらのブログをインデックスから削除するために技術的にかなり進歩してきたことも指摘している。
Technoratiでは超人気ブログとそうでないブログの差についても分析した。Technoratiで人気のあるブログとは、たくさんのブログからリンクされているブログのことを指している。
過去半年の間に3~9のブログにリンクされた最も人気の低いグループは月平均12エントリを投稿し、ブログ年齢は平均228日だった。これは熱心にブログしているものの、定期的ではないことを示している。次のグループは半年間に10~99のブログにリンクされたグループだ。このグループでは先のグループよりも50%投稿率が増えている。
次のグループは100~499のブログからリンクされたグループで、月平均投稿率が25回と前のグループより若干多いが、それよりもブログ年齢が455日と先の2つのグループよりもかなり長いことがわかる。これは、投稿数がさほど大きく上回っていなくても、長い間ブログを続けることによってプログこの価値が高まることを示唆している。
そして500以上のブログからリンクされている最も権威あるブログのグループでは、前のグループよりも倍以上の投稿があり、1日2回近く投稿している。このグループに属するブログには1日に何回も投稿するプロフェショナルメディアに近いブログも存在しており、こうしたブログの影響力は年々増大している。
ただし、半年間に3~9のブログからリンクされている最も人気の低いグループであったとしても、Technoratiにインデックスされているすべてのブログのうち上位2%に含まれていることを考えると、こうした評価があくまでも相対的なデータであると言わなければならない。
また、前回の調査結果でも明らかになった通り、ブログで多く使用されている言語は英語の39%、次いで日本語の33%、中国語の10%、スペイン語の3%だった。しかしTechnoratiでは日本語と中国語よりも英語やスペイン語の方がよりグローバルなブログ言語なのではないかと推測している。
これは、ブログの投稿時間帯の分析による。日本語や中国語のブログでは投稿時間がその地域の日中に集中しているのに対して、英語やスペイン語では日本語や中国語ほどは投稿時間に影響されていないことがわかるからだ。こうしたことから日本語と中国語のブログは、特にこれらの地域に住む人々が書いているということが考えられる。仕事が行なわれている時間内にこれほど多くのブログが書かれていることも驚きである。
関連情報
■URL
Technoratiブログ調査(英文)
http://technorati.com/weblog/2006/11/161.html
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/11/07 12:07
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