米Yahoo!が新広告プラットフォーム“Panama”を導入後、第2段階の改良を行ない、広告表示アルゴリズムを改良した結果、スポンサードサーチ広告のクリック率に向上が見られたことが判明した。米調査会社のcomScore Networksが26日に発表したデータによるものだ。
Yahoo!は2月5日から広告を表示するアルゴリズムに変更を加えた。これまではキーワードの落札価格だけで広告表示順位が決まっていたのに対して、ユーザーの検索に対してより適切な広告が表示されるようにした。comScoreはこの改良が加えられる以前の2月4日に終わる週と、改良が加えられた後の2月11日に終わる週、さらに1週間後の2月18日に終わる週のデータを比較した。
その結果として、スポンサードサーチ広告のクリックスルーレート(CTR)が向上したことが明らかになった。CTRとはこの場合、スポンサードサーチ広告がクリックされた回数を総検索回数で割った数字を意味する。2月4日に終わる週を基準にすると、2月11日に終わる週ではCTRが5%増加、2月18日に終わる週では実に9%も増加していた。
また、すべてのクリックのうちスポンサード広告がクリックされた割合も調査された。これはYahoo!の収益構造に影響を与えると同時に、ユーザーの満足度にも影響する数値と言える。それによると、この数値は改良が加えられる前の2月4日に終わる週では10.1%だったのに対して、改良が加えられた後の2月11日に終わる週には10.6%に増加、さらに2月18日に終わる週には11.1%にまで増加している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.comscore.com/press/release.asp?press=1222
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/02/27 12:56
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