|
Retina Sharebotの画面。Shareネットワーク上で流通するファイルを調査し、検索できる
|
住商情報システムは7日、P2Pファイル交換ソフト「Share」上に流通しているファイルを調査できる可視化システム「Retina Sharebot」(Sharebot)の提供を開始した。一部機能を制限した個人版を無償で提供するほか、同社が販売する脆弱性検査ツールの顧客に対して法人版を無償で提供する。
Sharebotは、Shareネットワーク内で流通するファイルを調査するソフトウェア。米eEye Digital Securityの鵜飼裕司氏が開発した。Sharebotは、Shareネットワーク内に存在するノードの1つとして振る舞い、他ノードが持つキー情報(ファイル名やハッシュ、ファイルが存在するノードのIPアドレス、ポート番号等)を取得し、キー情報のデータベースを作成する。
作成したデータベースからは、ファイル名またはハッシュ値による検索が可能で、ファイルの完全キャッシュがどのノードに存在するかを調べることができる。これにより、Shareネットワーク上に存在する違法データや、Share経由で流出した個人情報等の拡散状況が容易に把握できるとしている。
Sharebotの対応OSは、Windows XP/2000およびWindows Server 2003。実行するにはShare本体のプログラム(Share.exe)が必要となるが、Shareそのものは実行されない。また、Sharebotが外部から接続を受けることはないため、ポートフォワーディングなどの設定は不要となっている。
個人向けの「Retina Sharebot Personal Edition」は、個人利用に限り無償で提供され、ネットワーク負荷を抑えるため、巡回スレッド数が40に制限されている。法人向けの「Retina Sharebot Professional Edition」は、住商情報システムが販売する脆弱性検査ツール「eEye Retina」のエンタープライズライセンス/コンサルティングライセンスを100IPパック以上購入の法人に対して無償で提供される。
eEye Digital Securityでは、同様にWinnyネットワーク上のファイルを調査するツールについても開発しており、こちらはコンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)などの著作権関連団体に限定して提供している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.scs.co.jp/news/pdf/20070307_1.pdf
Retina Sharebot
http://www.scs.co.jp/eeye/sharebot.html
■関連記事
・ Winny上の著作権侵害ファイル、保有ノードのIPアドレスを特定可能に(2006/06/08)
・ WinnyやYouTubeにおける著作権侵害、ACCS久保田専務理事が考える対抗手段(2006/09/06)
( 三柳英樹 )
2007/03/07 15:15
- ページの先頭へ-
|