富士通総研は30日、インターネットショッピングの利用状況をまとめた調査レポート「インターネットショッピング2007」を公表した。調査は2001年9月、2004年2月、2006年3月に続き、今回で4回目。
調査期間は2007年4月13日から4月30日まで。調査対象はメールを使ったマーケティングサービス「iMiネット」に参加する10歳から69歳の会員のうち、過去1年間でネットショッピングを利用した人。メールでの告知によるWebアンケートを実施し、1,545件の有効回答を集めた。
それによれば、過去1年間でPCを使ったネットショッピングの利用回数は平均11.6回、購入金額の合計は平均106,174円となり、合計金額を回数で割った1回あたりの平均利用金額は9,133円だったという。前回調査まで増加傾向だった平均回数(前回11.4回、前々回9.6回)と平均合計金額(前回103,210円、前々回95,606円)は、今回は微増にとどまったとしている。
過去1年間に購入した商品カテゴリーとしては、書籍・雑誌(55.3%)が最も多かった。以下は、衣類・靴・バッグ・アクセサリー(49.8%)、音楽CD・ビデオ・DVD(39.5%)、ホテル・航空券・旅行(33.5%)、健康食品・サプリ(33.4%)、化粧品・美容用品(32.5%)などで、1人あたりの商品カテゴリー選択数は平均5.3個だった。
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過去1年のPCネットショッピング利用平均値:過去との比較
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初めてPCでネットショッピングを利用した時期では、2001年以前(25.4%)、2002~2004年(43.6%)、2005年以降(31.0%)の3つに大きく分かれた。この3グループのうち、ネットショッピング歴実質5年以上(2001年以前開始)と実質2年以内(2005年以降開始)のネットショッピング行動には大きな違いがあったという。
特に30代、40代男性を中心とした「実質5年以上」のベテランは、過去1年におけるネットショッピングの平均回数は15.2回、平均合計利用金額は159,438円だった。これに対して「実質2年以内」のビギナーは、平均回数8.3回、平均合計利用金額72,482円と、どちらの数値もベテランの半分程度にとどまる。
また、直近1回で利用したネットショップ名を挙げてもらい、回答数が多かった8つの商品カテゴリーで個別ネットショップのシェアを算出。それによると、Amazon.co.jpは書籍・雑誌(47.7%)、音楽CD・ビデオ・DVD(49.5%)、ソフトウェア(44.2%)、PC・周辺機器(17.1%)の4カテゴリーでトップシェアだったほか、衣類・靴・バッグ・アクセサリー(4.7%)や健康食品・サプリ(3.9%)でも利用されていた。
このほか、過去1年でインターネットオークションサイトを閲覧した回答者は、PCでは77.3%に上り、携帯電話では20.5%だった。さらに、ネットオークションで「サイト閲覧」「値を付ける」「落札する」「売りに出す」を経験した率を、PCと携帯電話に分けて前回と比較すると、PCの「サイト閲覧」は前回から約1.5倍に増えたが、「値を付ける」「落札する」の伸びは小さく、「売りに出す」は前回とほとんど変わらなかった。富士通総研では、「PCでオークションサイトを閲覧する人はかなり増えたが、実際に取引につながる行動に踏み込む人はさほど増えていない」と分析している。
その一方、携帯電話での「サイト閲覧」は、前回から約3倍に急増。「値を付ける」「落札する」「売りに出す」の増加率は、「サイト閲覧」ほど高くはないが、それぞれ前回の2倍以上の伸びを示した。
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ネットショッピング歴とこの1年間の利用平均値
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関連情報
■URL
インターネットショッピング2007
http://jp.fujitsu.com/group/fri/report/cyber/report/shopping2007.html
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( 増田 覚 )
2007/08/30 19:07
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