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自社ブランドの3D仮想空間を構築できる「Jin-sei」、3Diが開発


「Jin-sei」を使った「ミクシィ・リクルーティングオフィス(仮称)」のイメージ
 3Di株式会社は11日、独自の3D仮想空間プラットフォーム「Jin-sei」を発表した。他社へOEM提供するBtoBモデルで展開し、企業は自社ブランドの仮想空間を開設できる。

 Jin-seiは、「Second Life」の開発元である米Linden Labのオープンソースを利用している。独自の仮想空間を運営したいと考える企業や大学などでの活用を想定しており、OEMで販売。顧客企業のニーズにあわせたカスタマイズや、仮想空間上の制作業務などのサポートも行なう。第1号案件はミクシィで、11月に新卒採用オフィスを開設する。

 3Diの小川剛代表取締役社長は、Jin-seiの特徴について、「Second Lifeに出店した場合、Second Life内でのサービスになるが、Jin-seiでは自社ブランドが出せる」と説明。また、「独自の仮想空間を安価に構築でき、ユーザーデータも自社で取れる」と述べ、「Second LifeだとユーザーデータはLinden Labが管理しているが、独自の仮想空間であれば自社で把握できるため、マーケティングの面でも有利」とアピールした。

 Jin-seiの開発においては、Linden Labのクライアントオープンソースをはじめ、数多くのオープンソースを活用し、さらに各オープンソースコミュニティにJin-seiの開発成果を提供した。「オープンソースによって技術の標準化が進めば、その後の互換性が持てる。別の企業の仮想空間同士でアバターやアイテムの移動が簡単にできる」(小川氏)。また、「操作性はSecond Lifeとまったく同じ」とのことで、慣れたユーザーは最初から抵抗なく利用できる。さらに、「SIMへのアクセス可能数はSecond Lifeの数十倍、広告モデルでも効果的」と説明した。

 なお、Jin-seiというネーミングの由来は、「今後、仮想空間が第2の“人生”になる。日本発のサービスなので、“Life”ではなく“Jin-sei”にした。アルファベット表記なのは、開発スタッフが中国やアメリカ、カナダなど国際的であるから」とした。導入目標については、「ミクシィ以外にも進行している大きな案件がある」とのことで、「当面、2桁を目指したい」と述べた。


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URL
  ニュースリリース(PDF)
  http://www.ngigroup.com/jp/press/07101001.pdf

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( 野津 誠 )
2007/10/12 15:10

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