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帯域食いサービスとしてファイルホスティングが増加、P2Pは依然最多


 インターネットの帯域幅を最も消費しているアプリケーションはP2Pファイル共有サービスだが、ファイルホスティングサービスなどのサービスも利用者を増やしつつあることが明らかになった。28日、インターネット帯域管理解析を専門とするドイツのIpoqueが調査結果を発表した。

 同社は、東欧、南欧、ドイツ、中東、オーストラリアにおける100万人を超えるインターネットユーザーから収集した3ペタバイトにも上る匿名データをもとに、インターネットがどのように利用されているかを分析した。それによると、帯域幅を最も消費しているサービスは依然としてP2Pファイル共有サービスであることが判明。とはいえ、中東地域ではトラフィックの49%、東欧では84%でばらつきも見られる。特に夜間では、P2Pのシェアは95%にまで増加する。

 最も利用者の多いP2PプロトコルはBitTorrentだが、南欧ではeDonkeyがP2Pトラフィックの57%を占め、東欧ではDirectConnectが29%を、オーストラリアではGnutellaが9%を占めていた。P2Pで利用されているコンテンツの種類で最も多かったのが動画で、南欧では62%、ドイツでは79%だった。南欧ではゲームなどのソフトウェアの利用も多く、ドイツと中東ではわずか6%だったのに対して、南欧では26%を占めていた。また、ドイツではポルノの利用者が多く、他の地域では2〜5%だったのに対して13%が利用していた。

 P2Pは依然としてトラフィックの大半を占めているとはいえ、これに代わるサービスも増加していることがこの調査で明らかになった。それは「ワンクリックファイルホスティング」や「ダイレクトダウンロードリンク」と呼ばれるサービスだ。ユーザーがファイルをアップロードするとファイルを指定するリンクを提供され、これをメールや掲示板などで公開あるいは共有して利用する。

 この種のサービスの代表的な企業としては、香港のMegaUpload.comやドイツのRapidShare.comなどが挙げられる。この調査では同種の企業62社が扱われた。これらの企業の数はまだ少ないとはいえ、利用しているトラフィックの量はかなり増加しており、中東では既に9%近く、ドイツでは4%を超えるまでになっている。この分野におけるシェア別で見ると、RapidShare.comが55%を、MegaUpload.comが17%のシェアを得ている。これまでP2Pサービスを利用していたユーザーが、こうしたファイルホスティングサービスに移行していることが考えられる。

 利用者数で見ると、インターネットユーザーの20%がP2Pを利用しており、これによって全トラフィックの70%を使用している。また、ファイルホスティングサービスに関しては、インターネットユーザーの10〜17%が利用していると考えられる。


 また、最近の傾向として、インターネット電話の利用者増加も挙げられる。VoIPのトラフィックは全トラフィックの1%にしかならないが、全インターネットユーザーの30%が利用している。これらのサービスではSkypeが95%と圧倒的なシェアを占めている。インスタントメッセージの利用に関しては地域によって大きく分かれた。中東では60%がインスタントメッセージを利用しているのに対して、ドイツではわずか17%に過ぎない。

 P2Pなどの問題はしばしば著作権侵害やネットワーク渋滞の議論で白熱する話題の1つであり、インターネットの中立性の議論ともあいまって重要な課題だ。IpoqueのCEOであるHendrik Schulze氏は「この調査により、我々はこれらのトピックスに関する白熱しがちな数々の討論に対して、事実を提供することで貢献したいと思う」とコメントしている。


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URL
  ニュースリリース(英文)
  http://www.ipoque.com/media/news/...


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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/11/29 12:09

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