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コピーワンス緩和でも補償金は不要、JEITAが私的録画小委員会で発言


 文化審議会著作権分科会に設けられた「私的録音録画小委員会」の2007年第15回会合が、18日に開催された。家電メーカーの業界団体である電子情報技術産業協会(JEITA)の著作権専門委員会で委員長を務める亀井正博氏が、地上デジタル放送のコピー制御方式を緩和するにあたっては、「私的録画補償金は不要」という意見を述べた。

 地デジ放送のコピー制御方式をめぐっては、録画番組を1回までコピーできる「コピーワンス」の使い勝手の悪さが指摘され、2007年8月に開かれた総務省情報通信審議会で、録画した1番組を9回までのコピー、10回目でムーブという新方式を認める第4次中間答申が提出されていた。10月にはJEITAが新録画ルールの名称を「ダビング10」で統一すると発表している。

 なお、第4次中間答申では、コピーワンス緩和にあたっては「クリエイターへの適正な対価の還元が早急に措置されることが必要」という前提条件が出されており、権利者側は「私的録画に関するクリエイターへの還元制度は私的録画補償金以外には存在しない」と主張。「補償金は不要」とするJEITAに対し、音楽や映像などの権利者団体で構成される「デジタル私的録画問題に関する権利者会議」が11月9日、「コピーワンス緩和の合意を破棄するのか」などとする公開質問状を送付したが、回答期限とされていた12月7日までに返信はなかった。しかし、12日にJEITAの会長の町田勝彦氏から書簡が届き、18日に開催される小委員会の席上で、何らかの発言をするとの記述があったという。

 本日の小委員会の終了間際に亀井氏は、「審議会の議場の外で質問をいただいているが、審議会で検討している問題は、それを取り扱う審議会で検討すべき。この場で質問を受ければ答えるが、本日は質問を受ける流れではなかったので」と前置きした上で、技術的保護手段が課されている地上デジタル放送の番組録画に対する補償金は不要であると主張。「本委員会の直接的な議題ではないが」としながらも、「実際に機器の設計に入って、宣伝しているメーカーもある。ダビング10と呼称したのもJEITA」として、第4次中間答申で出されたダビング10の方針を支持しているとコメントした。

 コピーワンス緩和の前提として私的録画補償金を条件に挙げる権利者側の意見に対しては、「第4次中間答申には、クリエイターへの適正な対価の還元は、補償金によって実現するとは書かれていない」と述べ、補償金以外の方法でも還元は行なえると主張。これらの意見については「私だけではなく、JEITAの会長や専務理事などすべてを含めた意見」と強調した。

 なお、17日にはデジタル私的録画問題に関する権利者会議が記者会見を開き、7日付の弊誌記事で、公開質問状をプロレスの場外乱闘になぞらえて回答する気がないとコメントした亀井氏に対して「極めて遺憾」と非難していた。この点について亀井氏は、「私の不徳の致すところ」と謝罪し、今後は小委員会の審議の場で議論を深めていきたいと語った。


関連情報

URL
  私的録音録画小委員会(第15回)の開催について
  http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/kaisai/07120705.htm

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( 増田 覚 )
2007/12/18 16:09

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