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IE8がAcid2テストに“合格”、2008年前半にはベータ版を公開予定


 米Microsoftは19日、同社が開発中の次期ブラウザ「Internet Explorer 8(IE8)」の現在動作中のコードで、Acid2テストを正常に表示させることに成功したことを明らかにした。また、IE8のベータ版が2008年前半に公開されることも発表した。

 これは、Internet Explorer公式ブログに、同社ゼネラルマネジャーのDean Hachamovitch氏が投稿したものだ。

 今回IE8が通過したAcid2テストとは、Web標準規格推進団体であるWeb Standards Projectが公開しているテストで、一般にあるブラウザがWeb標準規格を正確に実装しているかどうかを試すための尺度と考えられている。このテストに通過すると、「Acid2 face」と呼ばれている漫画の顔が、崩れることなく綺麗に描かれることになっている。

 多くのユーザーは、MicrosoftがIE7の段階でAcid2テストに通過することを望んでいたが、Microsoftは同じくこの公式ブログの中で、Acid2通過は単なるウィッシュリストにの1つにすぎないことを強調してきていた。

 今回、19日付のブログ記事で、同社のこの考え方について説明が加えられた。Hachamovitch氏は、「Acid2ページを正確に表示することは、標準に準拠していることの良い兆候ではあるが、Acid2そのものはWeb標準規格でもWeb標準規格準拠テストでもない。このテストの出版元であるWeb Standards Projectは啓発団体であり、Web標準規格を定義する主体ではない」と説明した。

 さらに、世の中には、W3Cが定義しているような本当の標準規格がある一方で、標準化団体すら存在しないRSSやOpenSearchでもうまく動作していること、さらにはAjaxで使われているXML技術は、最近になってやっと正式な標準化プロセスを開始したばかりであることも指摘。また、Acid2テストの1つに加えられているCSS 2.1規格ですら、最終的に規格として確定しているわけではないことを指摘した。

 逆に、IE8でMicrosoftが重要だと考えていることは、標準規格に準拠した実装を行なうことにとどまらず、現在IE6とIE7でうまく表示されているページを同じように表示し、かつ、それ以降に制作されるWebページについても互換性を容易に保ちながら表示できるようにすることだ。

 このような同社の考え方については今後、IE公式ブログで伝えていくことになっている。特に、実際に動くコードをもとに、願望ではなく事実を説明したいという考えを表明している。実際、今回IE8スタンダードモードでAcid2ページが表示されたのは12月12日であること、また、その時のチェックインの状況も細かく報告している。

 より詳細な情報は、今後開催予定のWeb開発者向け会議「MIX08」で発表する予定だ。また、2008年前半にIE8のベータ版を公開する予定であることを明らかにした。


関連情報

URL
  IE公式ブログの該当記事(英文)
  http://blogs.msdn.com/ie/archive/2007/12/19/internet-explorer-8-and-acid2-a-milestone.aspx

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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/12/20 13:25

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