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大企業では掲示板やSNSの利用制限進むが、持ち出しPC対策に課題


フィルタリングの導入の理由
 ネットスターは14日、企業のシステム管理者を対象に実施した第3回「組織でのインターネット管理実態調査」の結果を発表した。URLフィルタリング製品・サービスを導入済みの大企業では、「2ちゃんねる」や「mixi」の利用制限も進んでいる一方で、持ち出しノートPCにおけるフィルタリング対策が課題となっていることもわかった。

 調査は2007年11月、URLフィルタリングを導入している従業員1,000人以上の企業を対象にWebアンケート形式で実施し、515件の有効回答を得た。

 これによると、フィルタリングの導入の理由で多かったのは、「ウイルス・スパイウェアなどの侵入防止」の78.4%と、「情報漏洩防止」の76.9%だった。以下は、「掲示板などに不用意な発言をするのを防ぐ」が45.4%、「業務効率の向上」が42.7%、「利用者がネット犯罪に巻き込まれるのを防ぐ」が33.4%、「セクハラになるようなサイトを表示させない」が31.3%、「ネットワーク負荷の削減」が25.6%となっている。業務効率やネットワーク負荷の面よりも、ウイルスなどのセキュリティ面や情報漏洩対策を目的として導入している企業のほうが多いことがわかる。

 アクセス制限をかけているサイトについては、この設問に回答した384社のうち、「アダルト系のブログ」が81.0%、「2ちゃんねる」が76.6%と多かった。また、「mixi」も55.2%に上った、以下は「Yahoo!掲示板などのポータルサイトの掲示板」「GREE」「freeml」「マイスペース」「しょこたんブログなどの芸能人のブログ」「Facebook」が30%台となっている。


 掲示板やブログなど、情報発信型のWebサイトで従業員が情報を発信した際の追跡手段については、同じく384社のうち52.1%が、どのような情報を発信したのか、また、どのようなファイルを送信したのか、両方とも追跡できる仕組みがあると回答した。

 勤務場所以外に持ち出してもいいPCでのインターネット接続については、回答した444社のうち64.4%が許可しているとた。ただし、発信型Webサイトの利用を制限するなどの情報漏洩対策をとっているかどうかについては、「勤務先のネットワークも持ち出しPCも対策を行なっている」としたのは44.4%で、「勤務先のネットワークでは行なっているが、持ち出しPCでは行なっていない」も41.4%に上った。

 持ち出しPCで対策を行なっていない理由としては、「特に必要を感じない」「持ち出しPC用のソフトだと利用者が勝手に利用停止するかもしれない」などが多く挙げられた。また、持ち出しPCでのフィルタリングで重要視する点としては、ポリシーを一括管理できることや、規制カテゴリーが導入済みのフィルタリングと同様であることなどが多く挙げられた。


持出しPCのネット接続 発信型Webサイトからの情報漏洩対策

発信型Webサイトで情報発信した際の追跡の有無 アクセス制限を行なっているCGMサイト

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.netstar-inc.com/press/press080214.html

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( 永沢 茂 )
2008/02/14 18:23

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