ファイル交換ソフト「Winny」の開発者である金子勇氏が、著作権法違反幇助の罪に問われた裁判の控訴審が、2009年1月19日から大阪高等裁判所で開始される見通しとなった。
この裁判は、2003年11月に著作権法違反で逮捕されたWinnyユーザー2人について、Winnyを開発・公開した金子氏がその幇助にあたるとして逮捕・起訴されたもの。京都地方裁判所は2006年12月13日、金子氏に対して罰金150万円の有罪判決を下し、検察側と弁護側の双方が判決を不服として控訴していた。
弁護団の壇俊光弁護士によれば、控訴審の期日について裁判所からの内示を受け、今後変更が無ければ、2009年1月19日午前10時から大阪高裁で第1回公判が開かれる予定だという。
壇氏は、一審判決から2年以上が経過してからの控訴審について、「おそらくかなり異例のことで、この間にも検察側は勉強したのではないか。この2年の間にも状況は変化しており、調査によれば動画共有サイトではYouTubeが半分近くのシェアを占めているという。日本ではニコニコ動画が頑張ってはいるが、他の企業はなかなかこうした分野には踏み出せない。こうした点にも判決の悪影響があると感じている」とコメント。一審判決については「なぜ有罪になるのか理解できない内容だった」として、控訴審でも徹底的に争っていきたいと語った。
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■URL
壇俊光弁護士のブログの該当記事
http://danblog.cocolog-nifty.com/index/2008/10/winny-4c9a.html
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( 三柳英樹 )
2008/10/21 13:10
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