お仕事にも役立つ無料アプリ
サクサク撮影してすばやく検索可能なPDFファイルが作れる「Adobe Scan」
2017年8月2日 06:00
アプリ名 | Adobe Scan |
提供元 | Adobe Systems |
料金 | 無料 |
登録 | Adobe IDの登録とAdobe Document Cloudアカウントの作成が必要 |
URL | https://acrobat.adobe.com/jp/ja/acrobat/mobile-app/scan-documents.html |
https://itunes.apple.com/jp/app/id1199564834?mt=8(Apple Store) | |
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.adobe.scan.android(Google Play) |
紙の資料は見やすい反面、溜まれば溜まるほど探せなくなるので、蓄積すると管理が大変です。活用し終えたけれどすぐ処分していいか迷う、もしくは今すぐ見ないけれど近々使いそうな気もする、移動中に目を通しておきたいが荷物は減らしたい、そんなドキュメントがあったら、サクッとPDF化しておくと便利です。
素早く認識し、テキスト化して保存
6月1日にリリースされた「Adobe Scan」は、iOSやAndroidのデバイスをスキャナーとして活用することで、高品質のPDFをスピーディーに作成できるアプリです。OCR機能も備えているため、PDF化すると同時に、撮影したドキュメントを検索可能な状態にして、クラウドストレージに保存します。利用には、Adobe IDの登録とAdobe Document Cloudアカウントの作成が必要となります。
撮影時には、アプリを起動してカメラのレンズをドキュメントにかざすだけ。自動的にエッジを認識してシャッターが切れます。手動撮影もできますが、基本的には自動で十分でしょう。認識精度はドキュメントと背景など撮影環境によりますが、シャッターが切れるまでのスピードは軽快です。
誤認識して中途半端なエリアを切り取ってしまうこともありますが、正確に認識するまで何度も撮り直す必要はありません。画面上では切り抜かれていても、編集画面を開けば元の写真が残っており、範囲を簡単に修正できるからです。よほど劣悪な撮影環境でない限りは、もとの写真さえしっかり撮れていれば調整できますから、書類は画面ギリギリで撮影するのではなく、多少周辺のスペースに余裕を持ってフレーミングしておくとよさそうです。
画像取り込み時には、エッジの検出だけでなく、傾きやゆがみの補正、画質の調整などオートクリーニング機能が働くので、真上から撮れなくても安心です。これらには、人工知能技術「Adobe Sensei」が提供する最新の画像技術が活用されているとのことです。
いったん取り込まれた画像も、PDFファイルとして保存されるまでは、再撮影、並び替え、撮影範囲の切り抜き、回転、カラー補正(元の写真/自動カラー補正/グレースケール/ホワイトボードのいずれかを選択)、撮影した画像の削除ができます。
OCR処理によるテキスト化は、PDFファイルとして保存するタイミングで行われます。飲食店のメニューで試したところ、一部しかテキスト化されないこともあるようでしたが、一般的なドキュメントや名刺なら、ほぼテキスト化される模様です。なお、テキスト化やAdobe Document Cloudへの保存には、インターネットの接続が必要です。
保存先はAdobe Document Cloudで、最大5GBまで無料でPDFファイルを保存することができます。PC版のAdobe Document Cloudでアカウントを追加することで、Box、Dropbox、OneDrive、SharePointへの保存も可能になります。
いったんPDFファイルとして保存されると、「Adobe Scan」内でファイル名以外の編集はできません。そのかわり「最近使ったファイル」でPDFファイルを指定し、「Acrobatで開く」を選択すると、Acrobatが起動して、キーワード検索、ハイライト、コメントの追加、署名用PDFの送付などの編集作業が行えるようになります。ゆえにセットで「Adobe Acrobat Reader」アプリ(iOS版/Android版)をインストールしておくといいでしょう。
こまめにデジタル化してスッキリ便利に
いろいろと活用できるPDFファイルが、軽快かつシンプルな操作で作成できるのが「Adobe Scan」の魅力です。スマートフォンをスキャナー代わりに使うという点で、大量のドキュメント処理には向きませんが、目の前にある数点の資料をデジタル化(テキスト化)したい、というときはストレスなく作業できます。
撮影しておいた画像も使えるので、急いでいるときは単純にカメラ機能だけで撮影しておいて、移動中の乗り物の中などでPDF化するという手もあります。名刺も交換したらすぐにPDF化しておけば、必要なときに検索して探せるようになるでしょう。
簡単にPDFファイルが作成できて便利な反面、ファイルサイズが増えがちなので、パケットの消費量には気を付けたいところ。気になる方は、Adobe Scanアプリの「環境設定」で、iOS版では「無線データの使用を許可」、Android版では「携帯電話ネットワークの使用を許可」をオフにしておきましょう。