生まれ変わったWindows Live

第2回:Windows LiveのSNS連携とHotmail


 今回は、新しいWindows Liveの特徴と言えるSNS連携と、WebメールのHotmailに関して解説していこう。

Windows LiveのSNS連携

 新しいWindows Liveにおける最大の特徴がSNS連携だ。Windows Liveと各SNSを接続すれば、更新情報を一括して表示する。もちろん、更新情報は、テキストだけでなく、写真なども表示する。

 Windows Live Messenger(クライアントソフト)のSNS更新情報は、Windows LiveのWebサービス側で各SNSとの接続を設定すればOK。つまり、Webサービス側で1度登録するだけで、Windows Liveの個人ホーム、Messengerなど、Windows Live関連のさまざまなサービスで利用できる。

 Windows Liveに接続できるSNSは、現在Facebook、MySapceなど、30以上のサービスがサポートされている。

 Windows Liveと各SNSとの接続は、非常に簡単だ。Windows Liveのプロフィールから、左側の「接続中サービス」の接続ボタンを押せば、接続できるSNSがリスティングされている。後は、接続したいSNSのアイコンをクリックして、SNSのユーザーIDやパスワードなどを入力すれば、後は自動的にSNSと通信して、登録が完了する。

 また、ブログやRSSフィードなども登録することができる。この場合は、ブログのURLやRSSフィードのURLを入力すればOKだ。

 SNS連携は、単にFacebookなどのSNSからの更新情報や写真が表示されるだけでなく、そのSNSに登録している友人のメールアドレスをWindows Liveに取り込むことができる。

 これにより、メールでの連絡も、Hotmailから簡単に行える。もちろん、複数のSNSと接続している場合は、Windows Live側でアドレス帳をチェックして、同じ人がいれば、アドレスを整理統合することもできる。

新しいWindows Liveでは、SNSなどの新しいコミュケーションサービスを統合することをコンセプトにしているWindows Liveの各ユーザーのホームに「更新情報」というコーナーがある。ここで、「サービスの接続」を選択すると、FacebookなどのSNSと接続できる
現在、接続できるSNSなどのコミュニケーションサービス。現状では国内のサービスは、数えるほどだ。秋ごろには、国内のSNSサービスやTwitterなども接続されるだろう今回は、Facebookと接続してみた。SNSと接続する時に注意が必要なのは、誰にどのような情報を公開するかだ。プライバシー設定に気をつけて、接続する必要がある
FacebookのIDとパスワードを入れて、接続するFacebookとの接続が完了すれば、Facebookのロゴに緑のチェックマークが入る
Facebookを接続すると、更新情報にFacebookの情報が表示される。ここから、Facebookにコメントを書くこともできる様々なSNSと接続する新しいWindows Liveだが、プライバシー設定が問題になる。誰に、どのような情報を公開するかをきちんとコントロールする必要がある。Windows Liveでは、いくつかのレベルでプライバシー設定できる
もちろん、詳細な設定も行うことができる。レベル設定は初心者ユーザーにもわかりやすい

Webメールとしての使いやすさをアップしたHotmail

 GoogleのGmailから比べると、大きく水をあけられたHotmailだが、今回のアップデートでは大幅に強化されている。

 今回のHotmailの強化ポイントとしては、ベーシックな機能を使いやすくするということに徹している。つまり、多くのユーザーにきちんと、Webメールのサービスとして使ってもらえるようにするということだ。

 まずは、迷惑メールを受信しないということが大きなポイントになっている。マイクロソフトでは、Exchange Serverなどの企業用の電子メールサーバーで使用している迷惑メール対策のSmartScreenテクノロジーを大幅に強化して、今回のHotmailに採用した。

 今回のSmartScreenテクノロジーでは、マイクロソフトが様々なユーザーや関係者から取得している迷惑メールに関する膨大な情報を使って、メールのチェックを行っている。

 たとえば、あるユーザーが受信したメールを迷惑メールとして登録すれば、迷惑メールとして登録されたというデータをHotmailのサーバーが学習する。多数のユーザーのデータを比較して、Hotmail全体で迷惑メールと判断するかどうか、学習により決定している。

 こうした仕組みにより、Hotmail全体で迷惑メールとして判断された送信先などの条件は、ユーザーが以前に受信した古いメールを含めて、再度迷惑メールとして振り分けられるTime Traveling Filtersという機能も備えている。

 これらの技術によって、マイクロソフトによるテストでは、迷惑メールの95%ほどが排除できたという。

 新しいHotmailを使ってみると、多くの迷惑メールは「迷惑メール」フォルダーに振り分けられ、受信トレイに入るメールが激減した。受信トレイに保存されるメールのほとんどは友人や仕事関係などのメールだ。これなら、迷惑メールに埋もれて大事なメールを見逃すこともなくなるだろう。

 また、受信したメールの表示設定だが、デフォルトでは添付ファイル、画像、リンクなどの情報を表示させない設定になっている。これは、受信トレイに振り分けられたメールであっても、メールの送信先を信頼できない場合があるため、セキュリティの面からデフォルトでは無効にされている。

 無効にされている添付ファイル、画像、リンクなどの情報を表示するには、メールに表示のあるセキュリティ情報で、表示するかどうかを選択すれば良い。その際、「今後この差出人からのメッセージを常に表示する」というオプションもあるので選択しておけば、信頼済みの送信者の場合は毎回表示設定を行う必要はない。

 なお、送信者のメールアドレスがHotmailのアドレス帳に登録されている場合は、自動的に信頼済みの送信者と判断され、添付ファイル、画像、リンクなどの情報が表示される。

 また、迷惑メールとして振り分けられたメールには、なぜ迷惑メールとして判断されたのかという、迷惑メールタグが表示される。必要なメールが迷惑メールとして振り分けられてしまった場合は、この迷惑メールタグを見て、今後同様の誤認識がないよう設定を行うことができる。

Hotmailでメールを表示すると、写真やリンクなどは、デフォルトでは表示されない。差出人をアドレス帳に登録したり、「この差出人からのメッセージを常に表示する」をクリックすれば、今後は画面上に写真が表示されたり、リンクがクリックできる。
迷惑メールとして振り分けられたメールには、なぜ迷惑メールとして認識されたかの情報が表示される。

受信トレイをシンプルに

 新しいHotmailで便利だと感じたのは、「一括処理」機能だ。

 一括処理機能は、選択した差出人のメールを一括して、移動したり、削除したりすることができる。さらに、一括処理では、以降同じ差出人のメールを移動したり、削除したりするフィルタリングのルールを自動的に作成して、適応してくれる。

 一括処理機能を使うことで、受信トレイに入ったダイレクトメールなどを自動的に別のフォルダーに振り分けたり、SmartScreenテクノロジーでも漏れてしまう迷惑メールも削除することができる。

 フィルタリングのルールを自動作成してくれるのは、初心者ユーザーにとっては、面倒なルール作成をしなくてもいいので便利だろう。また、フィルタリングのルールは、ユーザーがある程度編集することもできる。

 ちなみに、SmartScreenテクノロジーのフィルタリングには、「標準」、「知人のみ」という2つのレベル設定しか用意されていない。できればOutlookのように、もう少しレベルを用意した方が便利だと思う。

画面の「受信トレイ」に表示されるマークをクリックすれば、「別のアカウントからの電子メールの受信」が設定できるISPの電子メールのアカウントとパスワードを入力すれば、Hotmailにメールを読み込んでくることができる。メールアドレスとパスワードを入れるだけで、自動設定が行われる。一部のISPでは、自動設定ができない場合があるので、この時はメールサーバーのアドレスなどを手動で入力することになる
「一括処理」では、選択したメールを移動したり、削除したり、開封済みにしたりすることができる一括処理でメールを移動すると、自動的にルールを作成してくれるので、設定後はルールに従って、特定の差出人のメールをフォルダーに移動したり、削除してくれる
複雑な入力はいらないので、ルールをどんどんと増やせばメールが使いやすくなるパワーユーザーは、ルールをカスタマイズすることもできる。カスタマイズすれば、いろいろなルールを作成することが可能
Hotmailの「フォルダー」にポインターを合わせると、マークが表示される。このマークをクリックすると「フォルダー整理」、「新しいフォルダーの作成」、「ルールの管理」などが選択できる「フォルダー整理」には、新しく作成したフォルダー、すでに作成されているフォルダーが消費している容量なども表示されている。ここでは、フォルダーごと削除したり、空にしたり、フォルダー名を変更することができる
Hotmailの左パネルには、フォルダー、クイック分類が表示される

他アカウントのメールも一括管理可能

 Hotmailでは、他のアカウントからの電子メールを受信することができる。これは、Gmailなどでもあるように、Hotmail側でISPなどのメールサーバーにアクセスして、メールを受信する(HotmailからISPのメールサーバーを使って、メールを送信することもできる)。

 この機能を利用すれば、ISPのメールアドレスを利用しながら、メールを見るのはHotmailを使うことができる。Hotmailでは、保存できるメールの容量としては無制限となっている。このため、ISPのメールアドレスをHotmailで受信できるようにしておけば、今後送受信するメールは、すべてHotmailに保存できることになる。

 ただし実際に使ってみると、POPアカウントを使用したメール受信はHotmailのSmartScreenテクノロジーがかからないためか、多くの迷惑メールがそのまますり抜けてしまった。この場合は、ISPのメールサーバー側である程度迷惑メールをフィルタリングするか、ISPのメールサーバーでメールの転送を指定すれば、SmartScreenテクノロジーがかかるため、きちんと迷惑メールのフィルタリングが行われる。

 できれば、POPアカウントを使用したメール受信でも、SmartScreenテクノロジーを効かせてくれれば、迷惑メールの処理も簡単になる。この点は、正式版での改善を期待したいところだ。

 Hotmailは、フィルタリングだけでなく、マイクロソフトの検索エンジンBingを使ったメールの検索が可能だ。メールは、差出人、宛先、件名、キーワード、日付範囲、添付ファイルの有無などで検索可能で、必要なメールを簡単に探し出すことができる。

 また、フォルダーを作って、送信者などの条件により、受信したメールをフォルダーに自動振り分けすることもできる。重要な人からのメールなどを専用フォルダに管理しておけば、後で必要なメールを探し出すことも容易で、長期間のやりとりの経緯を追うこともできる。

 このほか、重要な管理機能として、メールのアーカイブ機能も予定されており、秋以降のバージョンアップで実装される見込みだ。

クイック分類とフィルター機能の強化

 新しいHotmailでは、メールのフィルター機能が強化されている。

 たとえばフィルターでは、「未開封」、「知り合いから」、「ソーシャルネットワーク」、「グループから」という4つの項目が用意されている。

 「知り合いから」は、Hotmailのアドレス帳に登録されているメールアドレスのメールだけをフィルタリングしてくれる。

 「ソーシャルネットワーク」は、SNSなどから送られてくる更新情報メールだけを表示してくれるので、後でSNSをチェックするときに便利だ。

 「グループから」は、メーリングリストなどにより送られてくるメールだけをフィルタリングしてくれる(宛先に、自分個人のメールアドレスが含まれないものをフィルターする)。

 Hotmailにはもう1つ、「クイック分類」というフィルター機能が用意されている。「クイック分類」は、Hotmailに保存されているメールから、「フラグ付き」、「写真付き」、「ドキュメント付き」の3つが用意されている。

 「フラグ付き」は、フラグが付いたメールだけを表示してくれる。フラグは、ユーザーが重要だと思ったメールにつけることができる。ただし、フラグの種類は1種類だけだ。できれば、Outlookのように複数のフラグが指定できるようになれば、より便利だろう。

 「写真付き」は、JEPG、GIF、PNGなどの主要な画像フォーマットのファイルが添付されているメールだけを抜き出す。

 「ドキュメント付き」は、Office文書が添付しているメールだけを抜き出す。将来的には、PDFフォーマットもサポートされるようだ。

 「ドキュメント付き」では、簡単にOffice文書を添付したメールが探し出せる。Hotmailでは、探し出したOffice文書をOffice Web Appを利用してブラウザー上で文書を閲覧したり、編集したりすることができる。

フィルターの「知り合いから」をクリックすれば、アドレス帳に登録されているユーザーのメールだけが表示される「ソーシャルネットワーク」をクリックするとSNSからの更新情報メールだけを表示する。ここでは、mixiのメールが表示されている
「グループから」は、メーリングリストからのメールだけを表示する

添付ファイルの扱いが便利に~ウェブ上でOffice文書編集、SkyDrive連携

 新しいHotmailでは、添付ファイルの取り扱いが非常に便利になった。たとえば、メールに添付されている画像ファイルは、ローカルに保存しなくても、ブラウザー上でサムネイルが表示されるのでどんな写真か確認できる(差出人がセーフリストに入っている場合のみ)。さらに、複数の写真は、Silverlightで動作するスライドショーで見ることもできる。

 さらに便利になったのが、Office文書の扱いだ。Office文書がメールに添付されていた場合、新しいWindows Liveで提供されているOffice Web Apps(ブラウザー版のOffice)と連携して、ブラウザー上でOffice文書の閲覧、編集までが行える。

 ユーザーがその都度ローカルにダウンロード・保存しなくてもOffice文書が扱える。さらに、PCにOfficeがインストールされていなくてもOffice文書の編集が行えるため、ネットカフェなど外出先のOfficeが導入されていないPCでもOffice文書の編集が可能になる。

 また、添付されたOffice文書をOffice Web Appsで編集する場合は、自動的にユーザーのSkydrive(オンラインストレージ)に添付ファイルが保存される。一度Office Web Appsで編集したファイルは、以後Skydriveにアクセスすればいつでも閲覧・編集が可能だ。

 なお、日本語でサービスされているHotmailでは、現時点ではまだOffice Web Appsとの連携機能はサポートされていない。日本語環境では、秋頃までにサポートされる予定だ。

 もう1つ注目されるのは、Skydriveと連携して10GB分の写真を送信できる機能だ。大容量の写真を添付ファイルとして送付する場合、送信先で受信できない場合もある。また、モバイル環境では、メールのダウンロードに時間もかかる。

 そこで新しいHotmailでは、大容量の写真をメールに添付するのではなく、いったんSkydriveにアップロードして、Skydriveへのリンク情報だけを送信する。これにより、10GBもの大容量の写真を送付することができる。

 今までのHotmailでも、ユーザー自身がSkydriveに写真をアップして、そのリンクをメールに貼り付ければ、同じようなことができた。しかし新しいHotmailでは、メールを送信する画面で、直接Skydriveにファイルをアップロードすることができる(写真はフォトアルバムとしてアップロードされる)。さらに、Skydriveにアップロードした写真のリンクは、自動的にメールに挿入される。

Hotmail上で、写真を表示することが可能。サムネイルの左右のボタンをクリックすれば、次の写真を表示できるスライドショーは、Silverlightで高速に写真を表示できる。赤枠の部分をクリックすれば、写真がスライドして表示される
添付されているOffice文書をクリックするだけで、Office Web Appsが起動する(秋頃サポート)Office Web Appsで表示されたWordの文書
編集ボタンを押すと、添付されている文書は、自動的にSkydriveに保存される
編集を終了すると、編集結果をメールの差出人に返送するか選択できる。返送を選択すると、自動的にメールが作成され、件名も入る。もちろん、Skydriveに保存されているワード文書のリンクも自動的に挿入されている

その他の機能

 新しいHotmailでは、さまざまな点で使いやすさが向上するとともに、多くの機能が追加されている。ここですべてを紹介することはできないが、上述したもの以外に、いくつか気になった機能を紹介していこう。まだ、日本語環境では、インプリメントされていない機能もあるが、秋頃までには提供される予定だ。

 新しいHotmailは、すべての通信をSSLで行うフルセッションSSLがサポートされる予定だ。これにより、ネットカフェなどの共用PCでメールを見ていても、通信が暗号化されているため、安心してメールを扱うことができる。

 セキュリティ面ではもう1つ、ワンタイムパスワードという機能が用意されている。共用のPCでアクセスする場合、通常使っているパスワードを入力するのには危険がある。キー入力を記録するマルウェアが仕込んであるかもしれないし、ウェブブラウザやプラグインでIDとパスワードを記録する設定になっているかもしれない。

 そこで新しいHotmailでは、ログイン時にあらかじめ登録しておいた携帯電話のメールアドレスに1度だけ使用できるテンポラリーのパスワードを発行して、そのパスワードを使ってアクセスする機能が搭載された。

 ワンタイム利用のパスワードのため、もしも何者かが後から悪用しようとしても、パスワードは1度しか利用できないためすでに無効となっており、悪用できないというわけだ。

 秋頃には、フィッシング詐欺などでアカウントが乗っ取られた場合でも、本来のユーザーがアカウントを取り戻せるようにする「Account Proof」という機能も用意される予定だ。

 また、メールを差出人側でDomainKeys Identified Mail(DKIM)やSenderIDがサポートされていれば、Hotmailでは信頼できるメールとして「Trusted Senders」というアイコンが表示される。これを見れば、信頼できるメールかどうか、すぐに判断することができる。この機能も秋頃までにはサポートされる見込みだ。

Hotmailは、メッセンジャーと連携しているので、メッセンジャーのステータスがメールにも表示される。Hotmailにサインインする時に、「コードを使用する」を選択すれば、ワンタイムパスワードが利用できる。ワンタイムパスワード自体は、携帯電話のメールに送信される。
信頼できる送信先からのメールには、送信先の表示にTrusted Sendersというマークが表示される。Hotmailには、メールのアーカイブ機能が用意される予定。
Hotmailのメールに表示される「インタラクティブビュー」は、Hotmailから他のサイトに移動することなくコンテンツの表示や操作ができる。この機能を使えば、SNSの招待メールなどをメール内で許可することができる。

 実際にHotmailを使ってみると、使いやすさが向上したことが実感できる。たとえば新規メールを作成する場合、宛先ボタンをクリックすれば、アドレス帳に入っているメールアドレスが一覧表示される。さらに、オートコンプリー機能がサポートされているため、宛先に1文字でも入力すれば、アドレス帳に登録済みのアドレスや今までにメールを送信したことのあるアドレスから一致するものが候補として表示される。メールアドレスの文字をすべて入力しなくても、数文字だけで送信先を入力することができるため、キーの打ち間違いも少なくなるだろう。

オートコンプリートを使えば、一度入力したメールアドレスをHotmailが覚えていて、数文字入力するだけで候補を表示してくれる。Hotmailでは、メールをスレッドにまとめて表示することができる。デフォルトでは、スレッド表示はオフになっている。スレッド表示に違和感のあるユーザーは、デフォルトのまま使えばいい。

 無料のウェブメールサービスであるHotmailは歴史が長いこともあり、スパム配信にも多く利用されてきており、あまりいい印象を持たないユーザーも多いだろう。しかし、パワーアップした新しいHotmailは非常に使いやすく、また多機能になっており、Office Web AppsやSkyDriveとの連携など、ビジネスマンにも非常に便利と思われるサービスとなっている。

 HotmailやLiveサービスの利用はすべて無料のため、IDは持っているものの使っていなかったユーザーや、IDを取得していなかったというユーザーも一度使ってみてほしいサービスだ。現在はβ版であり、予定されているすべての機能が利用できるわけではないが、すべての機能が揃った時にはビジネスにも役立つ、クラウド時代のサービスとなるはずだ。

 なお、Hotmailは長く提供されているサービスのため、新しいメールアドレスを取得する場合、自分の欲しいメールアドレスが取得できないということもある。こういった場合に、自分でドメイン名を取得しているなら、そのドメイン名を使ってHotmailやSkydriveなどのWindows Liveプラットフォームを利用することも可能だ。

 マイクロソフトでは、Windows Liveカスタムドメインというサービスを無料で提供している。ただし、ユーザー自身がドメイン名を取得している必要がある。最近は、ドメイン名取得のコストも安くなっていて、.comドメイン名なら、年額1000円以下で取得できる場合もある。この機会に、自分のドメイン名を取得して、Windows Liveが提供しているプラットフォームを利用すれば、ドメイン名の維持コストだけで強力なWebサービスのプラットフォームを利用できる。

 カスタムドメインを利用すれば、メールアドレスも@live.jp、@hotmail.co.jpといったものではなく、ユーザーが取得しているドメイン名が利用できるため、フリーメールアドレスでは都合が悪いような場合でも、自分で選んだドメイン名で利用可能となる。もちろん、当該ドメインでのメールアドレスもユーザーが任意に設定できる。

Windows Live ドメインのホームページ。カスタムドメインを使えば、自分が取得したドメイン名をWindows LiveやHotmailで利用できる。もちろん、無料だ。

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(山本 雅史)

2010/7/7 09:00