Google TV向けAndroidアプリを開発可能、SDKアドオンのプレビュー版公開


 米Googleは22日、Android SDK向けGoogle TVアドオンのプレビュー版を公開した。

 Googleは開発者向け会議「GoogleI/O」にて、Google TV向けにAndroid Marketを公開することをすでに発表していた。今回のSDK公開により、開発者がGoogle TV向けアプリ開発に本格的に取り組む環境が整い始めたことになる。特に現Android OS“Honeycomb”の次期アップデートでは、Google TV端末がAndroid互換になることが発表されており、開発者には新しいアプリの市場が開けることになる。

 既存のアプリも、場合によってはそのままGoogle TVで動作したり、微調整だけで動作する場合もあるという。しかし、数メートル離れたテレビ画面で使用するという特殊性から、独特のユーザーインターフェイスを考慮した方が良いケースも多いと考えられる。

 今回公開されたアドオンプレビュー版には、Google TVで使用できる全機能はまだ含まれていない。それでも標準的なAndroid SDKツールを使用してGoogle TVをエミュレートし、アプリ開発を行うことが可能になっている。

 特に、Google TVで使用できる新APIが含まれており、例えば、テレビチャンネル情報の利用などが可能だ。

 現時点でGoogle TVエミュレーションは、LinuxのKVM環境のみのサポートとなっているが、他のOSのサポートも準備中だ。

 Google TVでアプリを使用する時は、画面から数メートル離れて使用することになるため、Googleではユーザーインターフェイスのガイドラインを提供し、ダイヤルパッドを使用した操作、複数端末への対応などを含め、アプリをGoogle TVに最適化しやすいように情報提供したい考えで、ドキュメントも用意している。

 また、タッチスクリーン機能など、現時点でGoogle TVがサポートしていない機能を利用しているアプリは、Google TV向けAndroid Marketに表示されないとしている。

 Google TVは、検索を中心とした新しいユーザーインターフェイスのテレビとして登場し、多くの注目を集めた。しかし現在のところは多くのユーザーに使用されるまでにはなっておらず、Googleでもまだ受け入れられるためには長い道のりとなることを認めている。


関連情報


(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/8/23 11:46