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199ドルのAmazon Kindle Fire原価は209.63ドル

〜「Amazonにしかできないビジネスモデル」と米iSuppliが分析


 米iSuppliは30日、米Amazonが発表した「Kindle Fire」タブレット端末の製造原価の予測を発表した。同社は投資家、メーカー向けに様々な製品を分解、分析する情報サービスを提供しており、これまでの情報の蓄積によって事前分析を行っている。

 同社ではKindle Fireの製造原価は209.63ドルで、販売予定価格の199ドルを上回っているとしている。同社では11月15日の正式出荷後に、実際に物理的分解を行ってさらに分析を行うとしている。

 この分析によると、Kindle Fireの部品で最も高価なものはタッチスクリーンディスプレイの87.00ドル、またデュアルコアと予測されているアプリケーションプロセッサーは15.00ドル、バッテリーは18.25ドル、筐体は11.00ドル等で、部品構成原価は191.65ドル。これに製造コストとEMSの利益を加え、Amazonのコストは209.63ドルになると予測。これにKindle Fireから一ユーザーが購入するデジタルコンテンツを加えて、AmazonがKindle Fire 1台から得られる利益は10ドルと見積もっている。

 同社はAmazonのビジネスモデルを分析。Amazonが利益を得ているのはKindleのハードウエアでも、電子書籍や音楽ダウンロード等のデジタルコンテンツでもなく、服や靴やおむつなど、Amazon.comで販売される物理的な物品であるとする。この点で、Amazonはウォルマート等の大規模小売業と利益構造が似ているとしている。

 それだけに、Amazonのビジネスモデルは、ウォルマート等の大規模小売業とも、Apple等のタブレット端末販売メーカー等とも異なった独自のビジネスモデルであると指摘。Amazonは、タブレット端末やデジタルコンテンツで損失を出すことで、最終的にユーザーをAmazon.comに誘導して他の物品を販売し、ビジネス全体として利益を上げる仕組みを作っているのだと指摘している。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/10/3 06:00