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日本の美術館・博物館6館の所蔵品がGoogleアートプロジェクトに登場


 Googleは4月9日、東京国立博物館と共同で記者会見を開催。Googleアートプロジェクトに、日本の美術館・博物館6館の収蔵する国宝16件、重要文化財51件を含む作品を新たに追加したことを発表するとともに、Googleアートプロジェクトのサイトと、今回収蔵された作品の紹介を行った。

東京国立博物館 館長 銭谷眞美氏 グーグル株式会社 製品開発本部長 徳生 健太郎氏

 Googleアートプロジェクトは、インターネットを通じて美術品を高解像度の画像で閲覧でき、また美術館内をストリートビューで見られるサービスとして2011年2月に公開された。サービス開始時はニューヨーク近代美術館をはじめとした米国および欧州9カ国、17の美術館の作品を公開していたが、4月4日に第2弾として収蔵品を大幅に拡充。世界40カ国151の美術館、博物館、大学と協力し、6000人以上の芸術家による3万件以上の美術作品が公開された。

 日本からは国立西洋美術館、東京国立博物館、大原美術館、足立美術館、サントリー美術館、ブリヂストン美術館の6館が新たに加えられた。今回公開された日本の作品は、国宝16件、重要文化財51件を含む567作品。

 東京国立博物館収蔵の国宝「観楓図屏風」(狩野秀頼)と足立美術館収蔵の「紅葉」(横山大観)の2作品については、Googleが70億画素の超高解像度の画像を作成。肉眼では見られない細かい筆のタッチまで詳細に見ることができる。70億画素の2作品は、Googleが超高画質で撮影した複数の画像もとにソフトウェア処理を行い作成したもの。

 また、東京国立博物館と足立美術館の2館については、ストリートビューで美術館内の様子が閲覧できる。“世界一美しい”とも言われる足立美術館の庭園もストリートビューで鑑賞可能となっている。

 東京国立博物館 館長の銭谷眞美氏は、「東京国立博物館は、『名品ギャラリー』や『e国宝』サイトでも収蔵品を公開しており、iOSアプリでは『東京国立博物館 法隆寺宝物館30分ナビ』『e国宝』でも収蔵品を閲覧できる。その上でGoogleアートプロジェクトに参加するのは、もっと世界の人に広く日本の作品や文化を知っていただきたいということがある」と参加の理由を語った。

 東京国立博物館の来館者の約2割が外国人だが、「世界からもっと多くの方に来館していただき、実際の作品を見ていただきたい。サイトも開設しているが、ほとんどが日本国内からのアクセスとなっており、Googleという世界のプラットフォームに乗ることで、より多くの方に見ていただけると期待している」とコメントした。

 なお、GoogleアートプロジェクトはGoogleの「人類の知を共有し、未来に継承する」という目的の下に行われている非営利事業で、Googleは広告も含め営利収入を目的としておらず、すべての費用は“持ち出し”で行っている。今回Googleが撮影した画像はすべて、収蔵する美術館・博物館がそれぞれ管理し、アートプロジェクトの目的にのみ利用される。

国宝「観楓図屏風」(狩野秀頼)全体。70億画素の超高精細画質で提供される 「観楓図屏風」の右下の人物を拡大でみたところ。実際に観に行っても肉眼では見られないほど細かいところまで確認できる


「hokusai」で検索すると、世界中の美術館に収蔵された北斎の作品を一覧できる。浮世絵は複数存在するため、複数の美術館に収蔵された同じ作品を観ることもできる 島根県の足立美術館は、世界一美しいと言われる庭園をストリートビューで館内から観ることができる


ストリートビューの技術を使って製作した館内ストリートビュー画像撮影のためのトロリー 上にカメラが搭載されている 背面にはPCが据え付けられている



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(工藤 ひろえ)

2012/4/9 15:43