米Yahoo!の新CEOに、米GoogleのMarissa Mayer氏


 米Yahoo!は16日、米Googleの著名幹部であるMarissa Mayer氏をYahoo!の新社長兼CEOとして指名する人事を発表した。この人事は7月17日付で発効する。

 Mayer氏は直前までGoogleのローカル・地図・位置情報サービス担当バイスプレジデントだった。1999年に20番目の従業員としてGoogleに入社。その後、Googleの検索エンジン、画像・書籍・商品検索、Google ニュース、Gmailなど、主要な製品開発のエンジニア、デザイナー、プロダクトマネジャー、上級幹部として多大な貢献をしてきた。また、Google最初の女性社員としてだけでなく、同社の中でも著名な従業員の1人として外部からもよく知られていた。Googleの企業文化を形作り、それを外部に知らせる上でも大きな役割を担ってきたとされている。

 Mayer氏は、スタンフォード大学でシンボリックシステムズの学士号とコンピューターサイエンスの修士号を取得し、人工知能やインターフェイスデザインに関連して複数の特許の発明者として名を連ねている。

 Mayer氏は「私は7億人以上のユーザーのためにインターネット有数のデスティネーションサイトであるYahoo!を率いることを誇りにし、うれしく思います。私は当社の献身的な従業員とともに、世界中のユーザーと広告主に向けて、革新的な製品、コンテンツ、パーソナライズされた経験を提供することを楽しみにしています」とコメントした。

 米Yahoo!は5月、同社CEOだったScott Thompson氏が学歴詐称を行ったとして辞任に追い込まれ、News Corp出身者でYahoo! Global Media担当だったRoss Levinsohn氏が暫定CEOに就いていた。暫定CEOのもとで米Facebookとの間で懸案となっていた特許訴訟で和解し、提携関係を強化するなど、企業経営の安定に努めていたことから、最近ではYahoo!の取締役会はLevinsohn氏を新CEOに正式に任命するのではないかとみられていた。それだけに、今回の新CEOの発表は驚きを持って迎えられている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2012/7/17 11:17